降り注ぐ「日」の光を浴び、緑の迷宮は育ち続ける

 世界の頂点、エネルギーの主要産出国の地位を謳歌していた島国・日本は、ある日突然そのエネルギーの基――『緑』の侵食により、何億もの住民ごと果てしなく続く巨大な森へ姿を変えてしまった。しかし、貪欲な人間はそれでも諦める事なく、エネルギーの所有権を狙うべく、かつて日本と言う国があった場所やそこに生い茂る緑の秘密を手に入れんと動き出し続け……。
 
 どこまでも続く暗い森や蠢く謎の化け物が待ち構える緑の世界の中で、様々な危機、様々な現象に直面する主人公たち。
 まるで『地獄』のような緑溢れる大地と言う皮肉な空間、そして崩壊したかつての先進国を舞台に、先が全く予想できない、何が待ち構えているか分からない決死の任務が繰り広げられていきます。

 丁寧な作品描写や独特の世界観も魅力のSF作品。
 果たしてこの迷宮を潜り抜ける事は出来るのか……それを知るのは、大地を覆う巨木だけかもしれません。

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