お願いキララちゃんと遊ぼ

にいにとかやめろよなっ

昨日はみんな一体どうしたのだろうか…

柚希はいつも通りだったけど、エレナと深瀬もまるで俺がお兄ちゃんみたいに…


「ほーら、起きて!にいにー?あっ、そんなに近づいたら笑、葵はそんな強引なにいにも好きだよ?」


なんで深瀬が俺の横に寝てる?俺まさか昨日まずいことしたか…笑いや、もうこの際そんなことはどうでいい。

横に深瀬がいる。しかも白のレースパジャマだと!?可愛いから気にすることないよねっ!


「葵ちゃん!もう葵ちゃんのほっぺはぷにぷにで気持ちいいよー」


「もう、まったく笑」「にいにったらそんなほっぺすりすりしないでよねっ」


「お兄様、朝ご飯が出来ましたわ。って、朝から妹といちゃいちゃするんじゃありません!もうっ!知らないんだから!」


なんで俺の家族がこんなに増えてるんだ。


「さ、みんないっぱい食べてね!今日はエレナも手伝ってくれたから」


「柚希は、おにちゃんのとなり〜となり〜」


「あっ、柚希ばっかずるぞー、葵だってにいにのお隣座るもんっ!」


この家は一体誰の家なんだ…

状況を整理しよう。俺は昨日、エレナたんとデート?に行ったはずだ。そこで結局、柚希と深瀬と買い物することになって、、、ん、そこから記憶がないな。確か、柚希のおもちゃを借りようとしたら、光輝いて…

だが、この状況はあまりにおかしい。エレナも深瀬もまるで家族のようにしてるが、俺の親はまるで気にしていない。そもそも夢なわけがないし、記憶が書き換えられているのか。それとも俺が今いるのは平行時間の別世界なのか?


「あー!直樹のオムライスだけ、ハートが書いてある笑

柚希のは違うのにぃー。それににんじんもハートだぁ笑これってエレナが作ったんでしょ〜?」


「お兄様はハートが好きなので、別に特別とかではありませんから!」


「怪しいなぁー。どうして全部ハートの形なんだよぉ笑

ほら言ってみ」


「ぐっ、ただ作る時に型が崩れてしまっただけですから」


なんだ、このほのぼのとした空気は。てか、型が崩れてハートにならないだろ!

まあでもこれはこれで楽しいからいいか…


「そういえばまだ柚希のお誕生日ケーキまだ買ってなかったかしら、直樹あんたちょっと買って来てくれない?」


「まあいいけど、柚希は何ケーキがいいんだ?」


「柚希はね、その、直樹が買ってきてくれるんだったらなんでもいいよっ!柚希も一緒に行ってもいい?」


「お前は待ってな。柚希は今日の主役なんだし、ケーキは何か食べる前までわからない方が楽しみだろ?兄ちゃんが一番美味しいの買ってきてやるからよ!」


「うん!」


「もちろん葵はついてくよ?エレナもいくんでしょー?」


「私は直樹が一人だと心配なので」


「よし!じゃあ決まりだな!」


といってきたみたものの、種類が多くて悩むなー。これどれがいいのかわからねーな、まったく困ったぜ。


「エレナと深瀬はなんかいいなと思ったやつあるか?」


「葵はねーこのうさぎちゃんがのってるのが可愛いと思った!」


「私はこれ、このハート型のケーキ…」


エレナ、お前それ、お子様向けのやつだろ笑


「おっ!これなんかどうだ、お願いキララちゃんのやつなんて…」


って、あれ、お願いキララちゃんって言えば確か魔法の杖でみんなを妹にしていくやつだったような…!

この状況ってなんか似てないか?だったら柚希が!!!


「ちょ!にいにどこいくの!!!」


「お前らはそこで待ってろ!後で戻ってくるから!」


「って、ちょっと!」


間に合ってくれよ。どうか無事でいてくれ。俺は妹達を後に走り出した。

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