新作オリジナルアニメの小説版と言われれば信じられる完成度

ツイッターの珪素という方の呟きから知って読了。
世界観、設定、キャラクターの内面描写、戦闘など、あらゆる点で完成度が高い。「物語」を作ろうとしているという印象だ。
まだ未完なのではっきりとは言えないが、このまま商業化してもなんら問題ない出来だろう。
読んでいると「このあとキャラクターがこうなるな」と予想ではなく予測のレベルで分かる。そして実際そうなる。僕はここを評価したい。
作者はこの「物語」に何が求められているかをしっかり理解しているのだ。だから読者の期待に応えられるのだ。
何より素晴らしいのは、先の展開が予測出来るレベルのものなのに鼻につく点がないところだ。展開の都合でキャラクターを動かしていないところだ。とてもよくまとまっているのだ。
正直、このレベルの作品が書けるならプロになっても何らおかしくないだろう。と、素人ながら思う。

これだけ褒めちぎってなんだが、僕個人の好みとしてはこの作品は好きじゃない。嫌いでもないが、単行本を買うほどではないだろう。まだ完結していない段階で何を言っている、という話だが。
そんな僕だが、この作者は報われるべきだと信じるので堂々と応援させてもらう。
皆さんも是非一度読んでみてほしい。

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