言葉選びのセンス、世界観、美意識。

遮熱襲(しゃねつかさね)、八式携行重針弓改改(はちしきけいこうじゅうしんきゅうふたつあらため)、攻性火光(こうせいかこう)など、横文字の少ない固有名詞群。

廃墟と化した都市ビル群とそこに浮かぶ化け物『飛獣』――退廃しつつもどこか美しさを感じさせる情景。

淡々と綴られる文章の中で、主人公……真鍋マグは深く悩み、そして武器を手に取る。
彼らは生体揚力という肉体とそれに接触するものを浮き上がらせる能力を持つ、『半重力種』と呼ばれる新人類。
重さを感じないはずのそれに、今は確かに感じる“重み”。

俺はこの重さを、忘れない。


……様々な所に作者の美意識やセンスを感じさせられます。
是非最後まで完走して欲しい。期待しています。

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