夜闇に現れた光。しかしそれが本当の闇への入り口だった。

 最初からショッキングな話が始まる今作。
 昼に生まれた人。夜に生まれた人。その格差。
 中盤から昼に生まれた人々と、夜に生まれた人々との軋轢や葛藤が描かれ、夜の住人は昼の住人を映し出す鏡にもたとえられます。その対比ですら主人公がカッコよく言いまわしてくれるのに、今作のキーパーソンが登場し、物語は思わぬ展開を迎えます。
 夜を体現する主人公と、昼を体現したかのような少女の出会い。
 その少女の記憶がよみがえる時、本当の暗部が見えてくる。
 一気読み必死のSFファンタジーであり、現代ファンタジー。

その他のおすすめレビュー

夷也荊さんの他のおすすめレビュー1,174