第50話食事と成長確認

 新たな敵を求め新階層へ、そこではオレの聴覚鋭敏化の能力も力を発揮する事は叶わなかった。

 周りの雑音が大き過ぎるのだ、様々な音が交錯し聞きたい音を探しだすことが出来なかった。

 だが、動かないわけにもいかないので自分達から動き魔物を探すことにしたのだが一向に見付からなかった、それをみかねたレムとフローラは大声をだし魔物を呼び寄せた………もちろん、索敵を諦めていなかったオレは聴覚鋭敏化を使用したままだった。

 強烈な音によって激しい目眩に苛さいまれ動くことができなくなってしまった。


 そんな中、レム達の思惑どおり魔物が複数体、現れてしまう。

 皆で協力し合いなんとか倒すことが出来たのだが、今回はマジでヤバかった。


「言いたいことはわかるな?」


「「………はい。」」


 オレは焚き火でトカゲの肉を焼きながら、フローラとレムを正座させている、なぜ? もちろん、今回の事を反省させるためだ。

 正直、もう少しあとの事を考える奴らだと思っていたのだが、間違いだったようだ。

 いや、魔物が見付からないという苛立ちがあの行動に繋がったと考えよう。


「なら、いい。今度は気を付けてくれ」


「えっ? いいのか」


「正直、言いたいことはある。

 だけど、お前らは言う必要のないくらいに反省している。

 なら言う必要なんてない」


 フローラとレムは正座を止めることなく、うつ向いたまま動こうとしない。

 そんなに気にされても困る、確かに今回は少し危なかったが、フローラ達が大声を出さなければ魔物と戦うことすら叶わなかった。

 それにあれくらいのピンチなら前々から準備すればどうと言うことはない。

 大声を出す前にオレに一言、言えば聴覚鋭敏化の能力を発動せずにいれば良いだけの事だ。


「それに、今回はレム達だけのミスじゃない、オレも聴覚鋭敏化を使っている最中に大声を出されると“ああなる“なんて知らなかったんだ。

 今回はいい勉強になったと思ってくれ」


「主様! でも………」


 レムが何か言おうとするが、オレは手でそれを制す。

 正直これ以上うじうじされるのも少し気まずい、どうやったらいいのだろうか………。

 とりあえず今回の戦闘でどれだけのレベルが上がったか確認しよう。


「気にするなって、それよりさ

 レベルが上がっているか見るぞ」


 最初はレムのステイタスを見るとこにする、土人形ゴーレムのレベルが上がるのか気になったからだ。


 名 レム

 称号 眷族

 レベル 75→82


 HP 4073→4837

 MP 303→417


 ATK 4678→5372(+3000)

 DEF 3109→3981

 INT  1872→2945

 RES 1983→3176

 HIT 4238→5187

 SPD 5173→7093



 《個体名:レム

 種族:上位土人形ハイ・ゴーレム+悪魔


 種族能力:身体能力倍加 剛力 天眼 瞬脚

 自動HP回復 自動MP回復


 個体能力:剣術S 盾術A 槍術A 弓術B 拳 S

 短剣 S 体術 S 両手剣 S 二刀流 A

 斬撃耐性SS 打撃耐性A 刺突耐性A


 能力:空間把握 気配察知 切断強化 瞬撃


 使用可能魔法:なし》


 能力の方は変化はないが、レベルの方はしっかりと上がっているようだ、前の階層では中心で戦ってくれたからレベルの上がりは速いな。

 土人形ゴーレムでもレベルアップはするみたいだし、今後の戦いでも期待できるな。


「単純な力と速さならオレに匹敵してるぞ」


 ステイタス上では勝っていてもレムに勝てる気がしない、ステイタスを覆すほどの技術をレムは持っている、あの硬いトカゲを切れるということは相当な技術だろう。


 次はフローラのを………あんまり戦ってねぇーし、見るまでもない気がする。

 だけど、レムも見たし。フローラを見なかったら後がうるさそうだ。


 名 フローラ・クロウリィー

 称号  忌み子 思いし者 種族限界突破 魔将級

 レベル 97→128


 HP 2873(+300)→6725(+300)

 MP 4172(+300)→8925(+300)


 ATK 1042(+300)→5024(+300)

 DEF 1143(+300)→5148(+300)

 INT  1753(+300)→6728(+300)

 RES 1389(+300)→5839(+300)

 HIT 1291(+300)→5403(+300)

 SPD 1198(+300)→5219(+300)


 種族限界突破→全ステイタスに+1000

 魔将級→全ステイタスに+2000


 《個体名:フローラ・クロウリィー

 種族:幻魔 忌み子 (幼体) 種族限界突破


 種族能力:幻覚魔法強化 近接戦闘脆弱


 使用可能魔法: 幻覚魔法 幻惑魔法 雷魔法 闇魔法 状態異常魔法


 魔導書グリモア魔法:雷撃魔法 援護魔法


 能力: 魔法多重起動 非戦闘系統魔法強化 戦闘魔法強化


 個体能力:力望者(戦闘時においてステータスに大幅な補正がかかる、またレベルが上がりやすくなる)》


「は!? なんだこれ!」


 思わず声をだしてしまった、オレの声を聞いたレムとフローラはびっくりした顔をするが、一番驚いているのはオレ自身だよ!

 こんなステイタスの上昇は驚かず………いやオレも魔将になったときにかなり強くなったけど、種族限界突破したことにより、魔将級になる条件が揃い魔将級にもなってステイタスがさらに上がった………ということか。

 こんなの出来すぎてる! いや、でも魔将級になる条件は全ステイタスが平均3000以上にならなければいけないということは分かったのだが。

 レムには魔将級の称号がつかない、他に必要なことがあるのか………う~ん、わからん!

 オレは考えることを放棄し、口頭でステイタスを教える


「お前のステイタスは~………だよ

 はっきり言って最近見てなかったからってこれは驚いたよ」


 フローラは驚いて串に差し炙っていたトカゲ肉を落としそうになる。


 そういえば、フローラは最近戦闘で火力が足らないとか言っていた。

 その都度、臨機応変に対応していたが火力不足はオレも少し感じていた。

 雷魔法の高い火力は頼りになっていたがステイタスが低いと気にしていたのを知っていたがこれなら気にすることは全くないだろう。


 最後は自分のステイタスを見るか、二人の急成長には驚かされたがオレだってそこそこ成長してるはずだ。


 名前 ミヤマ リクト


 称号 魔眼保持者、牛殺し、早熟せし者、魔将級


 レベル 139→147


 HP  7516→8061

 MP  10752→11393


 ATK 7248→7872

 DEF 7315→7679

 INT 7149→7403

 RES 7509→7891

 HIT 7094→7591

 SPD 7946→8692



 《個体名:三山 利久人

 種族:異端の半吸血鬼アウトサイド・ハーフヴァンパイア

 種族能力:恐怖支配 A 殺気凶悪化 A

 身体能力増加 S 憎悪倍加 S


 個体能力:斬撃耐性 A 打撃耐性 S

 短刀術 SS 切断耐性 B 剣術 A 酸耐性 A


 解放能力:魔法多重起動 魔力操作


 魔物能力 ドレインタッチ 水流操作 剛力 聴覚鋭敏 糸操作 糸強化 毒付与 

 毒生成 糸生成 麻痺毒付与

 自動MP回復 悪魔召還 天眼 再生 硬化 吸収 奮戦 自動HP回復 超再生 成長 闇の祝福 威光 瞬脚


 マジックアイテム能力 ステイタス閲覧 能力閲覧 火炎創造 致命傷の盾 MP小増加 特定転移


 行使可能魔法

 初級 火炎魔法

 中級 火炎魔法

 中級 大地魔法

 初級 土生成魔法

 中級 回復魔法


 所持魔眼:ハイリーディングアイ

 効果、視認した物質の名称、事柄を読み取る、魔法の本質を見抜き、解読、理解


 上位能力:理解者

 理解した物体、魔物の特徴やスキルをコピーすることができる(一つの物体からは一つだけ、魔物のスキルも同様で一つだけ) 


 獲得能力 熱無効(あらゆる熱に対して無効になる、火系統の魔法や環境まで無効にする)》


 単純なステイタスなら二人に追い付かれ始めている、いや頼もしい仲間が出来た。

 オレはそっとその思いを胸に秘めた。

 攻撃力では完全にレムに負けしまっている。

 

 やはりナイフだと攻撃力不足だな、オレも剣にしようかな………作れるし、リーチも長い、攻撃力も出るんだけど………ナイフに慣れちゃったんだよなぁ~。

 でもこれを節目だと思って変えるのもアリなんだよな………最近じゃナイフで戦うって言っても大型の魔物ばかりで使えないし、そろそろ変えるタイミングかな。


「よし! 肉もソロソロ焼けたんじゃないか?」


 ハイフレイムリザードの肉は少し獣特有の臭みがあったが気にならない程おいしく、空腹の胃に溶けていくようだった。

 フローラもレムも余程美味しかったのだろう、焼いていた分を飲むように食べると次の肉を焼けと催促してきた。


 ふっ、まったく………疲れるな。



 この後、めちゃくちゃレベル上げに勤しんだ。

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異世界に連れて行かれたら半吸血鬼!?~魔眼チートで成り上がりハーレム~ リア獣 @kumagai0423

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