第3話 大学祭の企画立案

語り:読者の皆様、こんにちは。語りの井原蔵之介です。

あらし:そして、ゲストの恒松あらしと申します。

語り:今回もステキなゲストさんですね。さて、第3話では、差別を目の当たりにした公平と留学生の仲間たちが、大学祭での企画を考えるというお話をお送りします。

あらし:日本人が今まで知らなかったことを知ってもらうために、公平たちが奮闘します。差別を無くしていこうと考える公平の姿を、ぜひともご覧ください!

語り:それでは、本編をどうぞ!


結衣:銭湯には行った?楽しかった?

公平:それが…。その銭湯では入浴しなかったんだ。

結衣:どうしてよ。

公平:ドイツ人のハルシュタインさんが入浴拒否されたんだ。以前に来館したヨーロッパ人の客のマナーが悪かったらしく、それ以来、見た目で決めつけてヨーロッパ人のお客さんの入浴を拒否し続けている、肥溜めみたいな銭湯だよ。

結衣:それは酷い話ね…。差別は、私たちの生活に、根強く残っているのかもしれないわね…。どうすれば、みんなは分かってくれるのかしら…。

公平:結衣…。


 俺にとって、留学生の方々は、自分の夢を追いかけて日本という慣れない土地で一生懸命走り続けている素晴らしい方々である。自分がアメリカとかの慣れない土地に行くとなると、生活できるか否かだけでも心配になる。そんな中で、留学生の方々は、自分の夢を追いかけている。それだけで尊敬の念を抱かせるものだ。しかし、外国の方を差別する連中がまだまだ多くいることに、俺は将来の日本がとても心配になった。排外的な態度を取り、再び戦争をして、世界中の人々に迷惑をかけてしまうのではないかと。

 結衣は3限目の講義があるということなので、俺たちは食堂前からは別々の行動となった。結衣と離れた後も、俺は差別がどうすれば無くなるのかと、ずっと考えて歩いていた。こうなれば、先輩に意見を求めてみようかな…。

 部室に来たのはいいが、誰もいらっしゃらない。気分的なものもあるのだろうが、部室内がいつもよりも暗く見えた。すると、ドアを開ける音が、背後から聞こえてきた。


??:あら、稲葉くん。お疲れ~♪どうかしたの?アタシに何でも聞きなさい♪

(彼女は同学年の重岡さん。北関東大学なんでも研究会の部員である。ちなみに、なぜ俺が稲葉くんかというと、北関東大学新聞とかいうものを、年に数回制作するが、その際に掲載するペンネームが稲葉であるからだ。重岡さんのペンネームは、長谷川さん…、だったはず…。)

公平:ありがとう。実は、昨日留学生の許さんと銭湯に行った時のことだが、ドイツ人のお客さんがヨーロッパ人であるという理由だけで、入浴拒否されていたところを目撃したんだ。差別が根強く残っていることを俺は改めて感じたんだ。

重岡:そうなのね…。ドイツ人の方は、無事だったの?

公平:精神的に病んでしまったとかは無かった。しかし、その方もおっしゃっていたことだが、外国人差別があることに衝撃を受けた。外国人差別が無くなるには、どうすれば良いのだろうか…。

重岡:そうだわ!大学祭で留学生の自国の文化を紹介する催し物を開いたらどうかしら!

公平:それ、高田が大学祭実行委員会やってるから、伝えてみる。


 一方その頃、語りの井原蔵之介は…。

語り:あの…、すみませんが…。

結衣:はい?

語り:看護学部所属の高田結衣さんですよね?

結衣:なぜ私のことを?

語り:あなたが私を産んでくださったのですよ。

結衣:あなたは、この前のヘンタイさん?

語り:いえいえ、あなたの息子ですよ★

結衣:私…、出産の経験無いですよ…?

語り:私は未来から参りましたから☆

結衣:委員長!ヘンタイさんがいるんですけど!

(委員長が呼ばれたので結衣の所に来る)

委員長:どうした?

結衣:あれ…(´・ω・`)いない…。


恒松:毎回毎回何をやらかしてるんですかw

語り:タイムマシンで過去に行ったのは、通用しないのか…。

恒松:今でこそは、タイムマシンとかの技術が発達していますが、当時では考えられないことですからねぇ~。

語り:ただ、自分の子の顔も分からないのか…。

恒松:いやいや、大学生の結衣さんは、あなたの存在を、まだ知るよしも無いですからw

語り:そうですよね。こんな感じで、毎回毎回空振りですが、これからもよろしくお願いします!

恒松:では、また4話で、会いましょう!さよなら!

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