ケライの者という漢字にセンスを感じます。

読んでいる最中も、読んだ後も、何かこう、幸せな温かい気持ちが溢れますね。
天気雨を狐の嫁入と称する風習は、どの程度残っているのでしょうか。私は、40年以上前の小学生新聞(朝日新聞が発行元だったかなぁ)に掲載された漫画で、狐の嫁入を知りました。それ以降の人生で、狐の嫁入の言葉を耳にした事は、殆どありません。
その漫画のストーリーは、人間の主人公と狐のヒロインが淡い恋を展開するという奴で、設定も小学生高学年だったはず。だから、子供騙しのような淡い恋のエピソードだらけだったと記憶しています。ラストの狐のヒロインが姿を消す際に天気雨になって、そこだけ鮮明に記憶が残っています。そんな40年前の記憶を呼び起こさせられました。ありがとうございます。
それと、所々に散りばめられた難しい言葉が、薬味のように効いてますね。
短編にはMAX2つが信条なんですが、これは3つだと思いました。

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