聲と言葉

最近、聴覚の障がいを持った少女と、その周りの人達との関係を描いている漫画を読んだ。


映画化もされ最近話題になった漫画だ。


友達の家に置いてあったから、なんとなく手に取り読んでみたのだが、涙を堪えるのに必死になってしまった。


昔いじめていた彼女に対して、最初は贖罪の気持ちで行動し、そして徐々に惹かれて、だけど昔の自分の行動を思い返して自己嫌悪に浸ってしまう。


弟を腫れもの扱いした時の事を思い出して自己嫌悪に浸ってしまう自分と少し重ね合わせてしまった。


友達は主人公の母親が一番好きなキャラだと言っていた。


だけど僕は障がいを持った彼女の母親に一番惹かれた。


障がいのある娘を見捨てず、娘のためを想い厳しくして、悩む姿を見ていると、僕の父や母を思い出したのだ。


僕の弟は聲は出せても、言葉は話せない。


手話もできない弟の聲の形を、母と父は今も必死に捉えようとしている。




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