旧かな使いが魅せる、静かで冷ややかな理性の鋭さ。

宇宙空間は、まっくらな中に星が瞬く。
さながらそれは、寒々とした空間の中に理性の光がいくつも存在する世界のよう。

本来三つだった、二つのAIと奇妙な言い争い。線路の如き平行線の数々。
横浜駅SFにも見せていた、作者の理知的な冷然さは健在。
そしてAIを含めた、登場人物の数々はどこか風刺めいている。
旧かな使いが理性的な雰囲気をさらに醸し出す。

続きを読みたい。と思ってしまう奇妙さがあります。

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