第13話 敵は誰ぞ…
「一ノ谷が燃えている…」
「義経ー!」
平家が崩れ出す…。
半泣きのまま、馬上で太刀を高々と掲げ、義経が半ギレ気味に突っ込んでくる。
(死ぬかと思った!死ぬかと思った!死ぬかと思ったー!)
もう怖いモノ無し!
「
その顔、まさに鬼……完全に盛り返され敗走している平家の軍の中で唯一勝気を失わない男、KYである。
その
「おおおぉぉお!」
どちらの叫びか解らない程の距離、馬の首が重ねる刹那!
義経の太刀と
「ぐっ…」
完全に力負けした義経が馬上で身体を
体勢を崩した義経が馬を反転させる前に、
「Boy!」
ベン・ケーが辛うじて、薙刀の切っ先で
「邪魔するな下郎!」
ベン・ケーと
「
「
「
「すまぬ…
小声で
「なんの…」
厳しい顔で義経を見据える
「義経!その顔忘れん!次は
そう言い残し、
「勝ったのか…」
誰よりもその勝利を信じられないといった顔の義経であった。
――吉報が鎌倉の
「一ノ谷を落としたか……」
「はっ!義経殿の強襲が決め手でありました」
「……またも義経……」
「まこと鬼神のような働きぶりで……云々」
「よい!下れ!」
急に不機嫌になった
そう、
源氏の
(義経の
京守護の任を与え、京に残したのである。
また、朝廷には源家に連なる
「なぜに、我が殿の名がござらぬのか!」
「そうよね~、
「ちょっとあからさまだよな」
三郎も気に入らぬといった様子。
ベン・ケーは、庭で猫と戯れている、本来、
HAHAHAHAHAHA!
「キャット、カワヨイネ~」
(ひょっとして…兄上に、めっちゃ嫌われてるん?)
さすがに気づく義経であった。
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