CONFIDENTIAL TALK

「何か飲むかね?」

ミニバーの前で会長が尋ねる。


大事な要件を聴く前だ。頭はクリアにしておきたい。


「ガス抜きのミネラルウォーターをください。」

どうでもいいことだけど、海外ではミネラル・ウォーターを頼むと、炭酸ガス入りの水が、基本で出てきちゃうのよね。

これがなかなか曲者で、あたしは体質的にノー・サンキュー。

飲むと直ぐにお腹がゴロゴロしてくるの。

え、本当にどうでもいいですって?


「あたしもそれでお願いします。」

ROXYも同調する。

ね、ほら多分ROXYも・・・。


「判った。では私もそうするとしよう。用心の為、車を移動させることにするので、悪酔いするといかんからな。」


うーむ。ビーチで既に結構な酒量を召し上がっていた様な気がするけど……きっと気のせいよね。

会長からタンブラーグラスを受け取ると、それぞれソファーに腰を下ろす。


「さてと…。」

会長から口火を切った。


「何だったかな?」


『やっぱり飲み過ぎ!飲み過ぎ!!』

あたしとROXYはズッコケた。


「会長、トップ・シークレットの件です。」

もはや聴くのが不安すぎて恐い。


「そうだったそうだった。実はな…」


「トレジャーモンスターの隠しアイテムの出し方とか言ったら、あたし帰りますからね?!」

まさかとは思うが、一応、予め念押ししておく。


「ん?何だそれは?」


「…失礼しました。ご存知なければ結構です。お気になさらず続けてください。」


「うむ。君たち、錬金術についてはどれ位知ってるかね?」



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