ONE SHOT, TWO KILLS

あたしのか弱い足の裏を焦がさぬばかりの灼熱のビーチを抜けると、ローラーやスケーターが思い思いに戯れている歩行者専用ロードが敷かれた公園になっている。

そこであたしは奇妙な違和感を感じた。


「あの…会長。」


「何かね?」


「少々お待ちを。それと今からあたしの言う方をけして視ないでください。」


「……判った。」


「右斜め45度上空にドローンが飛んでます。」


「そりゃ…公園だからな。」


「先ほどのビーチでも同じものを見かけました。」


「ほう。」


「あたし達の後を尾けていると思われます。どうしますか?」


「撃ち墜として構わん。」

会長のお墨付きが降りた。


「イエッサー!ROXY!」


「…仕方ないわね。あいよ。」

多少口惜し気なROXYが、ポーチの中から例のベレッタを取り出すと、ポイッと投げて寄越した。

受け取りざま、あたしはベレッタを二発、青い空に向けてぶっ放した。




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