ON THE BEACH
「これまでの経緯はよく判りましたが、実際には何をするんです?あたし達に捜査して犯人を捕らえろとおっしゃられている訳ではないですよね?」
あたし達は生粋のトレジャー・ハンターであって、けして名探偵ではない。
矢継ぎ早に質問をぶつけてしまい申し訳ないが、疑問点は早めに解消したおく必要がある。
「無論だ。犯人の捜査は横の繋がりを活かして、バウンティ・ハンター(賞金稼ぎ)に追跡させているので、その点の心配は必要ない。君達には、奴らが嗅ぎ回っているトップ・シークレットの調査を継続して欲しいのだ。本来なら私が直々に出向きたい所だが、今、本部を留守にする訳にはいかんのでな。」
「確かにそうでしょうね。では、そのトップ・シークレットの案件とは?」
「それについては、こんな所で話すのもなんだ。この先は場所を移すとしよう。来たまえ。」
すでに壮年に差し掛かっているとはいえ、シャツの上からでもがっしりと鍛え上げられているのが判る筋肉質なトリプルビルが立ち上がって歩き出し、あたし達はその直ぐ後をついて行く。
フィットネスジムでの筋トレによるビルドアップではけして手に入らない、ハードワーカー特有の絞り込まれた筋肉である。
流石にああはなれない女であるあたしは、ちょっぴりジェラシーをおぼえた。
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