ねずみ講の名の通り奴らはいくらでもいる。ある意味ホラーとも言える作品。この話の場合は知り合い程度の付き合いだからマシだったものの親友とかなら尚救えない。一度勧誘を受けたことがあるからこそ共感できる話だった。おすすめ。にしてもアバズレには吹いた(笑)
内容は、まぁ地方あるある。私も二回は経験ある。ただし、文章が非常に巧いのでストンと入ってくる。ネタバレにならないように書くと、最後の「私は新宿が嫌いだ~だけど・・・」のくだりなんかは、その比喩だけで、友人への想いを表現しており、なかなかの名文だと思う。敢えて指摘するなら、題名が惜しい(笑)
読者によって、読んだ後の気持ちは違ってくると思う。社会は、本作のように、限りなく黒に近いグレーの世界である。このような現実を読んで、あなたは何を感じるだろうか?!主人公の心情を想って、あなたは何を感じるだろうか!?世代問わずお勧めできる作品。
お金とか成功とか些細なミスとか、ヒドイ仕打ちを受けるとか、何かに目がくらんで友達に愛を持てなくなることってありますよね。愛を失った人には友人が去って行くものです。
どこか不思議なタイトルに秘められた意味は、一瞬目を覆いたくなるような「現実」そのもの。友人がこのような存在になった時、果たして自分はどうするだろうか…色々と考えさせられるような作品です。