第12話;誤解、和解、そして理解(前編)

 腰を落とし、僕は呆然としていた。橋本がついた嘘のせいだ。


「ゴメン。…本当はね…もっと黙っていようかと思ったの。でも、服を買ってもらうのに嘘ついてたら悪いなと思って…。その前に言わなきゃと思って…。井上君が、そんなに悲しむと思ってなかった。もっと黙っていたら、もっと悲しんだよね…?本当にゴメン。ご免なさい!」


 落ち込む僕の前で、橋本の反省が止まらない。元気を取り戻せなかった。彼女の透視はインチキだった。あの時見せたキラキラカードは、西日に反射して僕の学生服を照らしていたと言う。それを見てカードの色を的中させたのだ。


「私ね…」


 橋本が言葉を続ける。


「井上君が、超能力を信じてくれるんじゃないかって…。ずっと疑っている超能力を、信じてもらえるんじゃないかって…。からかうつもりはなかったの。きっかけを作ってあげたかったの。私がそう言った悪戯嫌いな事、知ってるでしょ?」


 彼女が、トリックありきの超能力を嫌いな事は知っている。そして僕は今まで、彼女の可能性を信じていた。橋本は嘘を長引かせる事で、その可能性を確かなものにしたかったそうだ。


「……。」


 橋本が反省を止めない。でも実は、彼女の心配や反省は頭の中になかった。あるのは校門ですれ違った彼の事…あの日以来、彼の姿が頭から離れないのだ。それが橋本の嘘と変に重なってしまった。


「なぁ…橋本…。信じるって、どういう事なのかな…?」


 少しだけ落ち着けたから、橋本に尋ねた。


「?」

「いや、そうじゃなくて…信じる事で、何かが変わるのかな?」


 橋本は首を傾げた。顔は、未だに申し訳なさそうな表情をしている。


「僕がラグビー部にいた事は知ってる?1年の夏が終わって、退部をした事とか…。」


 部活の方針が気に入らない事、ボールも触れない部員がいる事、そして彼が誰にも相手にされず、未だに1人で練習をしていた事…。

 彼は、いつか自分がレギュラーになれると信じている。だけど現実は違って、高校生活の半分が終わっても外周を走っている。それでも彼が可能性を信じているのなら、例えばそこで誰かが『レギュラーにしてやる』と言って、それが身勝手に放たれた嘘だったとしたらどれだけ悲しむ事だろうか?信じ続けた自分を、とても惨めに感じるのではないか…?橋本が彼に嘘をついた訳ではない。僕も彼ほど可能性を信じている訳ではない。だけど僕は、橋本の嘘に傷ついた。

 思えば僕も前科者だ。小百合ちゃんに、偽物の妖精を見せようとした。違った理由で止めたけど、例えばそこで嘘をつき、その嘘がばれたとしたら?嘘を信じている間は幸せだろう。でも、それが本当ではないと分かった時、それまで幸せだった分も奪ってしまう失望や悲しさが襲うのではないだろうか?…僕と橋本がついた『配慮故の嘘』は、実は酷い仕打ちなのだ。


「橋本は、信じる事が出来たら楽になるし、次に何をするべきか分かるって言ったよね?でもその先には…何があるのかな?信じ続けても何も待ってなかったら、それどころか裏切られたらとしたら…どうすれば良いんだろう?」


 恥ずかしかったけど、泣いている姿を見られる事よりも彼を思う気持ちが大きかった。自責の念もある。橋本の言葉が、『信じているものに、いつか騙される』…そう聞こえた。


「欲張り!」


 すると突然、橋本が僕を叱った。そして睨みつけるような顔を見せた後、母親のような優しい声(あっ、僕の母親は当然対象外。僕が夢に見る、理想の母親って事だ。)で、それでもまだ怒ったような口調で頭に軽い拳骨を落とした。そして泣き止まない僕を惑わせる笑顔を振り撒いてもくれた。


「部活の友達の事は、なんとなく分かる。あの時も井上君、泣いてたよね?」

「……。」


 反省を止めた橋本の視線に恥ずかしくなる。強がりも出来なかった。


「信じるのと、『信じてるんだから見返りをくれ』ってのは別でしょ?大切なのは…信じる事。そして信じた自分の為に努力する事。結果や成功なんかは、別のところにあるんだから。」


 橋本は、欲張りと言った説明を始めた。だけど僕にはまだ意味が分からない。それを察したのか彼女は溜め息交じりに、分かり易いように教えてくれた。


「100メートルを10秒で走るって話…。私は確かに、『走れるようになる』って言ったわ。でも、その結果が直ぐに出るとは言ってないし、走れたとして、ご褒美が待ってるなんて一言も言ってない。」

「……。」


 だけど僕は、まだ理解出来ずにいる。


「信じたからって、何か貰える訳じゃないよ。信じる事に損得はないの。だから…嘘をついた事はゴメン。そして、友達を心配してあげるのは良い事だと思う。でも、報われない友達を見て悲しむのは…それは井上君の勝手だよ。」

「!報われないなら、ラグビー続ける意味がないよ!」


 その言葉に反発した。『勝手』と言う言葉が引っ掛かった。僕の為ではない。彼の為だ。


「友達の事はよく知らないけど…彼は、レギュラーになれないと悲しいのかな?」

「そりゃそうだよ。その為に練習してるんじゃないか?」


 彼に、レギュラーの座を勝ち取って欲しかった。部活を止めた理由の半分はそこにあるのだ。


「んじゃ井上君は、彼がレギュラーになれると思う?」

「……。」


 橋本が、核心的な質問をする。何も言えなかった。彼には経験も実力も、残念ながら才能もない…。僕も分かっていた事だ。


「確かうちの学校って、3年の夏が来る前には部活を止めなきゃいけないよね?…今の時点でボールにも触れないなら、可哀想だけどレギュラーになれないよ。」

「!!」


 橋本を睨んだ。自分自身でも分かっている事なのに、他人に言われると何故か腹立たしい。


「井上君もそう思うんでしょ?だから悲しんでるんでしょ?」

「……。」

「でも…それは同情なだけで、何のプラスにもならない事だよ。むしろ同情は、『お前はレギュラーにはなれない』って言われたのと同じ…。」

「!」

「そして…そして何よりもレギュラーになれないのは、友達が一番知ってると思う。」

「……。」

「それでも何故彼は、未だにラグビー部に所属して、ボールも触れない練習をしてるのかな?」

「……。」

「それは、彼が信じているからよ。『いつか』ボールを触ってパスの練習をして、レギュラーになれると信じているからじゃない?そうでもないと、そう信じてでもないと、友達はとっくに部を辞めてるんじゃないかな?」

「……。」


 言いたい事は分かった。でも、受け入れる事は難しかった。受け入れる事は、彼には何の結果も訪れない事を認めてしまうのと同じだからだ。


「彼は基礎練習だけやらされてるみたいだけど、それで幸せだと思うのなら…いや、幸せとは言えないよね。でも充実してるなら、それ以上の期待や心配をするのは、勝手な押し付けにしかならないよ。」

「……。」


 僕はゆっくりと顔を上げ、そして腰を上げ、彼女の視線より高い位置で橋本を見た。お互いの顔が近くなって、もう、涙を誤魔化す事が出来ない。


「服…買いに行こ?他に欲しいものがあったら、何でも買ってあげるよ。」


 橋本に、全てのお金を奪われても良いと思った。恥ずかしい姿を見せてしまったけど、橋本は避ける事なく受け止めて、色々と教えてくれた。


 大きく深呼吸して、先日の事を思い出す。あの時は、彼の後姿を見る事が出来なかった。でもその時、彼がどんな表情をしていたか、今は分かる気がする。彼はきっと笑っていた。少しでも、少しずつでも信じる場所に近付いている事を感じながら…笑っていたのだ。間違いない。僕が、運動場を避けるようにして下って行った下校道…。彼はそれを逆方向に、力一杯に駆け上って行ったのだから。




 僕の財布は、生命の危機を感じていた。先ほど知った温もりを失い、凍死寸前だった。欲しいと言っていた服だけなら構わなかった。先ほど放ってしまった言葉に、橋本の遠慮はなかった。


「容赦なしかよ!」

「泣いた事、クラスの皆にばらしちゃうぞ~?」

「!」


 橋本は、僕の財布にいくら入っているか知っている。そのギリギリまで出させるつもりだ。昼食も僕がおごった。でも、それが借りになる事はなかった。レジの片隅に、目に適った服が山のように積み上がっていく。


 僕をからかう彼女の笑顔は素敵だ。プライスレスだ。それは認める。でも今、その笑顔が僕を恐怖に陥れている。だけど、クラスメイトに泣いている姿を想像される事は望まない。もう、手に入ったお金は無いものだと覚悟した。そうでもしない限り、彼女の笑顔を心から楽しむ事が出来ない。完全降伏だ。


「井上君~、どれが似合うかな?」


 橋本が山になった服の中から、1つ1つを首元に当てて鏡を覗く。この山全ては買えない。橋本も、それは分かっている…はずだ。彼女は選ぶ楽しさを満喫した後、本当に購入する服を慎重に選んでいるだけなのだ…。…きっとそのはずだ。


「…聞かれても分からないよ。妹やお姉ちゃんがいる訳でもないし…。」


 僕は無反応、若しくは首を横に振るだけだった。本当に、女子の服装が分からないのだ。


「4万6千円になります。」

「!!!」


 財布の中のお金と、僕の脳は爆発して消滅した。橋本は、本気で遠慮をしなかった。甘かった。気を許した僕が馬鹿だったのだ。何故、最初の約束だけで済まさなかったのだろう…。橋本は、自分の取り分は必要ないと言う。当然だ!それでも僕の取り分は5千円あるかないかなのだ。昼ご飯と反省会での飲み物代も僕が出したのだ。せめてそこは割り勘で計算するべきだった。

 まだ白江の取り分が残っているけど、彼が今日いない理由を思い出すと、怖くて自分のものには出来ない。


「悪魔!」


 思い出すと橋本がそう見えて、叫んでやった。彼女は地獄の大魔王、サタンよりも恐ろしい存在だ。橋本が、腰に手を当てて高笑いをする。僕は、さっき以上の涙を流しそうになった。いっその事、子供のように手足をジタバタさせて大泣きしてやろうかとも思った。




外はまだ、夕方になる前だった。


「もう1回お茶しない?」


 その誘いに橋本を睨んだ。目尻には、さっきとは違う涙が溜まっていたはずだ。


「今度は私がおごるから。ねっ?」


 橋本が、睨み続ける僕の腕を引っ張りカフェへと向かう。


「ふっー!今日は色々あったね?」


 橋本がホットコーヒーを飲み、溜まった息を吐き出す。僕はまたオレンジジュースを飲んでいた。メニューに炭酸飲料がないのだ。カフェは2軒ともお洒落な場所だった。(大人になると人は、炭酸飲料を飲まなくなるのだろうか…?)


「散々な目に合ったよ。委任状の事は聞かれるし、誰かさんにはお金取られるし…。」

「後、泣いちゃったもんね?」

「……。」


 橋本をからかおうとするけど、やっぱり口では女性に勝てない。結局、彼女が僕をからかう。

 笑った時に見せる、両の犬歯が恐怖心を植え付ける。天使のものなのか、悪魔のものなのか…僕には判断出来ない。でも、恐怖を感じながらもその犬歯は可愛かった。ひょっとしたら彼女の前世は、魔女だったのかも知れない。だから人間に生まれ変わった事が悔しくて、せめて超能力でも身に着けたいと思っているのだ。


「でも…ありがと。」

「?」


 落ち着いた気分になると、今日一日の事を思い出す。橋本に、お礼を言わざるを得ない気持ちになる。彼女は首を傾げていた。


「色々と…ありがと。楽しかったし、何か…色々助けてもらった。」

「また一緒に遊びに来ようね?」


 素直な意見を述べる僕に橋本は白い犬歯を見せ、魔法を唱えている。


「もう、服は買わない!」

「カード、また当てれば良いじゃん!?」

「当たる訳ないだろ?今回で、運は全部使い果たしたよ。」

「んじゃ、透視能力を身に着けよ?そしたら、カードの中身が分かる!」

「それで中身が分かったとしても、次は1人でカード売るから!」

「えっー!どうして~!」


 橋本が、透視能力の話を持ち出す。罪悪感を背負っていた彼女はもういない。


「透視能力か…。」


 僕ももう、彼女の嘘を責めなかった。彼の事も、おかげですっきりした気がする。


「本当に信じていたんだからな。それが嘘だったなんて…。」


 最後の皮肉を言うと、橋本は真面目な表情を浮かべ、顔を近付けてきた。


「さっきも言ったけど…嘘が大きな問題じゃなくて、井上君が『信じた』かどうかが大切なの。」


 その威圧に緊張した。頭の隅には、『また魔法を使って、嘘をなかった事にするつもりなのでは?』と考える僕がいたけど、それを口にする前に彼女が話を続けた。


「嘘は、本当にゴメンね。でも、私が井上君にしてあげたかったのは、『信じる』事がどんな事かを教えたかったの。ただそれだけだったの。井上君は関心を持ってくれるくせに、肝心なところで信じる心が足りないの。」


 訓練中にも言われ続けた台詞を、ここでまた聞かされた。でも同じ言葉なのに、今日の橋本は口調が違っていた。


「井上君は少なくとも今日まで、私が超能力を使えたと信じてくれたんだよね?」


 僕は頷いた。確かに今日まで橋本が、微力ながらも超能力に目覚めたと思っていた。


「その時の井上君の心の中って、どんな感じだった?何か、変わった事ってない?」


 少し前までの自分を振り返る。でも特別な変化は、これと言ってない。


「どんな感じだったって…。別に…。」

「別に!?」

「…。橋本は、凄いな…って思った。」


 『他に何かなかったか?』と聞かれたけど、何もない。橋本は呆れた顔をつくって、もう少し考えるようにと促した。


「私が超能力を使えたかどうかじゃなくて、それを見て、井上君がどう感じたかを聞いてるの!」

「いや、だから橋本凄いなって…。」

「それは私に対する感想!自分自身の考えが、どう変わったかを聞いてるの!」


 橋本は苛立っていた。


「はぁ~。だからもう少し嘘を続けたかったの!嘘ついたまま、何回か訓練をさせたかった…。」


 橋本が肩を落とし、嘘の自白を後悔している。僕にはまだ何の事だか分からない。彼女は、5万円近い洋服代を払わせる事に後ろめたさを感じていた。それだけが漠然としたヒントだ。


 橋本の説明は続いた。彼女は、実感して欲しかったそうだ。誰かが超能力を操る姿を目の当たりにして驚くだけでなく、僕自身が超能力を信じた事で何かが変わり、そうするとやるべき事が自ずと見えてくると考えた。

 ボールペンの事も思い出した。すると彼女が言いたかった事が、何となく分かる気がした。さっき思いついた事はヒントにもならなかった。

 僕は今まで、動かざる証拠が欲しかった。耳で聞くのではなく、目で見て信じたかった。百聞は一見にしかず…。なるほど。でもそれは、彼女にとって大した問題ではない。それ以前の問題なのだ。いや、信じる事が出来るなら、耳でも容易に色んな事を信じられるだろう。だから橋本は、僕が何らかの確証や結果、成果や成功を求める事は欲張りにしかならないと説いたのだ。


 彼を思い出す。彼には、覚悟が出来ている。駄目でも否定されても叩きのめされても、嘘をつかれても努力する覚悟があるのだ。橋本が言うのは、僕が解釈する『覚悟』だ。


「それを『心実』って言うのよ。心の中の真実って意味。」


 橋本が自慢げに話す。この言葉は、彼女が作ったものらしい。


「信念とか、覚悟とか…そんな意味かな?」


 橋本の口から、『覚悟』と言う言葉が聞けた。僕の考えは、彼女が言いたい事に少しでも近いようだ。


「誰に疑われようが否定されようが、自分だけは信じ続ける心、その芯をしっかり持つ事。それが井上君にはないのよ。何にしろ証拠を求めたり、結果を求めたりしている。それは欲張りな考えであって、我侭なだけよ。」


 橋本は、他の誰よりも言いたい事をはっきり言う同級生だ。(白江の事も頭に思い浮かんだけど、浮かんだと同時に弾き飛ばした。)

 彼女のおかげで、小百合ちゃんや彼女の母親の事も分かる気がする。今と同じような事を母親から聞かされていたとしたら、僕はもう少し抵抗を感じなかったのかも知れない。


「でも、失敗しちゃったな…。」


 橋本が、また肩を落として暗い表情を浮かべる。


「何かこれで…井上君が超能力を信じてくれるのが、むしろ遠退いたかも…。」


 彼女は、嘘を長引かせるつもりでいた。嫌いであるにも関わらず何度かのトリックを通して、僕がその気になる事を期待した。だけど嘘を自白した事で今後、彼女が本当に超能力を操れたとしても僕がトリックだと疑い、信じないかも知れないと思ったのだ。多分…図星だ。次に彼女が超能力を操れたとしても、驚く前に僕は、何らかの仕掛けを探す事だろう。


「実は1度だけ、面白い出来事があったんだ。」


 話は理解出来た。僕は、少しでも『信じる人』に近付けたと思う。それを彼女に伝えたかった。だからボールペンの話をした。正直、そっちの方が実感はあった。橋本がトリックを使って透視をした事より、超能力とは無関係にボールペンが転がった事の方が、達成感や開放感、優越感に浸る事が出来た。


「そう!それ!井上君、分かってるじゃない!?」


 彼女曰く、優越感は別として、達成感や開放感には共感が出来ると言う。それが安心感や安定感だとも言い、次に何をすべきかが分かる前段階だそうだ。自分の言動や次の行動に、迷いがなくなると言うのだ。


 話を理解出来たのはボールペンのおかげもあるけど、部活の彼のおかげでもある。ボールペンが転がったのは急ブレーキが原因で、念力ではないと分かっていた。もしかして?と思う可能性で、次の日まで優越感に浸っていた。でも彼は…誰から何を言われても、いや、恐らく自身が無理だと分かっていても、ボールにも触れないラグビーを続けている。否定出来ない、目の当たりにした事実だ。橋本は、彼の覚悟を僕に求めているのだ。


「でも…どうだろうな…?やっぱり嘘つかれたから、もう…何も信じられないかも知れない…。」


 オレンジジュースを飲みながらそう呟いた。顔も険しい表情を作った。でも彼女には、今日だけで色々教わった。まだ『信じる人』にはなれないけれど、それがどう言う事なのかが理解出来た気がする。小百合ちゃんや彼女の母親との距離も近付いた気がする。

 橋本に、険しい顔を見せる必要はなかった。つまり僕は、彼女をからかったのだ。


「信じないなら今日泣いた事、クラスの皆に言い触らすからね!」

「!」


 だけど演技は通じなかった。それどころか逆にからかわれた。橋本は既に、読心術を身に着けている。やっぱり彼女は超能力者か、魔女の生まれ変わりなのだ。

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