第17話 兄


はい。。。今日は兄は。。。所用で。。。。来れなくて。


空手の試合です、とは言えなかった。優紀はただでさえ。。。まるですぐに暴力を振るうみたいに誤解されている。


実際は。。。今日のように、危ない目に。。。遭いそうな時に、間一髪間に入ってくるのが、兄だった。


自分の足が悪いから。。。憂はため息をついた。まさか一矢様が。。。


兄といつも一緒にいる優しい一矢だから、まさか、と思った憂は甘かった、と自分のせい。。。と、押し黙った。


多香子が嬉しそうに言った。あなたを守ってくれる用心棒が今日はいないなんて、心細いわねえ。。。わたしたちと一緒のお席なんでしょ、ご一緒しましょうよ。。。


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