その弐 囚われの妹巫女

●シーンプレイヤー:カヤツ姫


 小高い山の上に建てられた社があった。

 桜花の国の信仰の拠点、桜花神社である。

 常に桜が咲き誇り、山から沸いた水が境内を川のように流れている風流な社である。

 だが、神聖なはずのその境内に、今は不穏な空気が溢れていた。



GM:んじゃ、まっつんのカヤツから。

まっつん → カヤツ: はい。どんなシーン?

GM:いま、あなたは神社に軟禁状態です。

カヤツ:あ、もう神社か!

GM:てか、配った初期手札ハンドアウトどおりだよ。

カヤツ:あ、そうか。

GM:んじゃ、端折って説明口調でいくよ~。


 ・ 桜花神社では、皇位継承の儀式の準備が行われている。

 ・ 儀式を執り行えるのは桜花の宮司(姫巫女)のみ。

 ・ 先皇の弟、益荒男マスラヲ*はカヤツを閉じ込め儀式を強要している。


GM:この国では皇族の妹の方は神社に入るというしきたりで、えっと歳いくつ?

カヤツ:齢十二になりました。

GM:んじゃ、齢七つになると神社に入れられるという事で、カヤツはこの神社で5年暮らしてますかね。

カヤツ:はいはい*。

GM:益荒男どうするかなぁ。あまりキャラ設定決まってないんだが……。

カヤツ:イケメンにしようぜ!


 (おや? イケメン?)


GM:イケメンにする?

カヤツ:あいや、なんか「にに様」って呼ぼうと思ったんで、イケメンの方がいいかなって……。

GM:そっか、じゃぁ、イケメンでいいか*。

カヤツ:イケメンもりもりで!

GM:もりもりってなんだ(笑)。

うな:筋肉がって、言いたいことは伝わったけど(笑)。

GM:あぁ、筋肉ね。じゃぁ、武勇に秀でてはいるが、素行は悪いって感じでいいかな(メモメモ)。

カヤツ:らおー。

alpha2:いきなり何だまっつん(笑)。

カヤツ:ラオーにに様かなって。

いぬい:ラオウ*っていいたいだけだろ。

カヤツ:もしかしたら、七つの傷があるかも……。

いぬい:そりゃケンシロウ*の方だ!(一同笑)


 らおー。


GM:んじゃ。再開。 「カヤツ姫、そろそろ心を変えてくれたかね?」 益荒男があなたに聞いてくる。

カヤツ:にに様……って言ってたらなんか仲良さそうになっちゃったなぁ。想定外。

GM:(そりゃ、私のほうが想定外だよ。敵って分かりやすくハンドアウトに書いてあるのに、急に親しげな敬称とかつけて、しかもイケメンにして、まっつんが急にフラグ建築とかしてるけど、これ用意したイケメンキャラとちゃうよ? ソフィアに彼氏が居るから、それ意識したのかなぁ。あ~、でも敵と因縁つけて盛り上げるの、まっつん好きだし。このまま続けるか……ロリ巫女とイケメンマッチョ……有りだな! だが、シナリオ上そうはならんっ! という脳内会議を3秒) ……いいんじゃない?


ソフィア:12歳だし、呼び方はにに様って言ってるけど、そこまで仲良く無くてもいいんじゃないですか?

GM:そうだな。まぁ、昔は良い人だったとかもありだが。

カヤツ:ありあり!


 トプトプトプ*……酒が杯に注がれると、益荒男は、一気にそれを飲み干した。

「で、どうだね? カヤツ姫。私を皇に推す決心はついたかね」

 尊大な態度の益荒男に、カヤツは毅然と言い放つ。

「にに様。やはり、この国の皇に相応しいのは、ねね様サクヤしかありえないのです」


カヤツ:あれ? なんかシリアスになっちゃうな*(ボソリ)。

一同:えっ? シリアス駄目なの? (爆笑)

alpha2:まっつん……OPで一笑いとか取りに行かなくていいからっ(苦笑)。

GM:「仕方あるまい、もう少しここで頭を冷やすといい」*と、益荒男は言い放ち去っていく。

カヤツ:ワラワをまたあの神社に閉じ込めるつもりか。

alpha2:? 今、神社じゃないの?

カヤツ:あぁ! もう閉じ込められてる。

いぬい:神社ナウ。

カヤツ:はやく、ここから出してくれぇ~(情けない声で)。

一同:ちょっと、ロリッ娘。もうヒロインからスピンアウトだよ~(爆笑)。



GM:神社はカヤツの神通力を防ぐように、なにやらよろしくない力で結界が造られています(皆が爆笑する中、淡々とシーン進行)。カヤツは【感知】か、[魔術知識]で判定*。

カヤツ:むん。2Dだけど達成値は18だ。

GM:うん。成功。カヤツは結界の力が、この国では見たことの無い術法で編出されていると気がつきますが、あなたでは解けません。

カヤツ:むむ、書物でも見たことが無い。この結界はなんなのじゃ?


 「この結界さえなければ、自由に外にでられるものを!」

 何も出来ない、篭の鳥はただ嘆くしかなかった。




====

■GMのツッコミ

*益荒男 マスラヲ

 シナリオに仮名として書いてあったがそのまま使ってしまった。

 意味は りっぱな男。勇気のある強い男。


*イケメンでいいか

 設定は殆どされてないと言ったが、叔父にあたる人物なので、普通にオッサン想定ではあった。


*ラオウ

一番上のお兄ちゃん。あざ名は世紀末覇王。


*ケンシロウ

 末っ子。七つの傷を持つ。あざ名は世紀末救世主。

 ってか、北●の拳な。


*トプトプトプ

 本来は私が注いだであろうお茶の音である。ばっちり録音されてたねっ(笑)。


*シリアスになっちゃうな

 その瞬間、シリアスは死んだ。


*頭を冷やすと良い

 二重の意味でな。


*判定

 OPで普通は判定処理はしません。まぁ、やっちゃ駄目ってことはないけどね。

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