その参 騎竜の一族

 ●シーンプレイヤー:凪乃


 桐生きりゅうの国。

「大変です。大変なのです、凪乃様!」

 狩りを終え、自らの愛竜の背から降りた女性に一大事だとばかりに男が駆け寄ってきた。

「桜花の国の新皇に、益荒男さまがたたれるとの報せがっ」

「何? では、咲耶様は……皇女はどうなるのだ?」

 女性・桐生 凪乃は声を荒げた。

 

うな→凪乃:じゃぁ、狩りから帰ってきた所からで。

GM:大変なのです……凪のん……あ、口が滑った(笑)。

カヤツ:なぎのん(笑)。

凪乃:んー、凪乃様かなぁ。

カヤツ:様付けなの?

凪乃:一応、隊長だし。それに、やでしょ、18レベル一般兵って。

alpha2:確かに(笑)。

ソフィア:一般兵強すぎる(笑)。

GM:説明端折るけど、が起こったよ。

カヤツ:軽っ!


 先の皇弟・益荒男が正式な皇位継承者である咲耶を追放。

 街は益荒男による戒厳令やらで取り締まりが厳しい。

 咲耶の行方は知れず。

 妹姫のカヤツも桜花神社にて軟禁されている。


凪乃:「益荒男という者、あまり良い印象は持っていなかったが、まさか謀反を起こすとは!」 ……で、どうしようかな?* サクヤ姫は分からないけど、カヤツ姫の居場所は分かってるんだよね?

GM:うん、そうだね。これは判定しなくても分かる……あ、いや、判定するか……。んー、やっぱ判定無しで分かるな。

いぬい:どっちだよ(笑)。

GM:あと、凪乃は咲耶の人となりを知っている*ので、咲耶が生きているのなら、妹を助けに向かうであろうと思い至りますね。

凪乃:では、私のするべき事は、正統な後継者である咲耶さまをお助けする事。そのためには、この儀式は阻止せねばって感じかな。で、長老たちに挨拶してから桜花神社へ向おう……。

GM:「えぇい、凪乃! まさか桜花に行くつもりか」と部族の長老の一人が。

カヤツ:こういう奴居そう(笑)。


 長老たちの阻止ムーブが発動。いるよね? こういう時に慎重になって行動を起こせない保守派って。


凪乃:長老たち、止めてくださるな。

GM:しかし、桜花は今荒れておる。ワシらの国がそれに巻き込まれ、弱みを見せてはならん。それに戦士長たるお主に何かあっては……。

凪乃:大丈夫です長老。百年程前、我が一族が危機に陥った時に、桜花に助けられました。ならば、今こそその恩に報いる時!

GM:た、確かにそうじゃが……。というかそう言う設定が生えました(一同笑)。

凪乃:もし見捨てるのならば、我らが一族の誇りも地に落ちるということです!

カヤツ:うひょー、カッコいい。

alpha2:これはやるな~*。


 凪乃のまっすぐな目に長老たちは意を決する。

「分かった、では行ってくれるか。我らが誇りとともに」

「はっ、桐生一族の名にかけて!」


 凪乃は小部隊*を率いて飛立つ。

 雷竜の背に乗った凪乃の下、三十騎あまりの竜馬が駆け抜けてゆく。

 目指すは桜花神社。




====

■GMのツッコミ


*で、どうしようかな?

 うなさんのロールから、素への切り替えの早さ。安定したスタンダードプレイヤーの力が垣間見える。


*人となりを知っている

 ハンドアウトで既に知己にしといたので、円滑な進行を。


*これはやるな~

 この手の台詞を言われれば、もう長老たちも二の次がいえませんよ。本来は長老たちを説得する判定とかって思っていたのですが、無用でありました。

 ちなみにこのシーンのうなさんへ、あるふぁーにから

「プレゼン力高い!」

「圧倒的に、PC1なんだけど大丈夫?」

 などのお言葉が。


*小部隊

 GM:30人くらいのモブです。

 まっつん:凪乃様ここはまかせてお先にっ、うわぁ(やられた)。

 いぬい:過酷な道中で、神社につく頃にはその数は僅かなものに。

 alpa2:死ぬの早い。早いからね。

 うな:そうだよ。こらから、これからだよ。

 GM:これからかよっ!


 この後も息ぴったりに、次々と死亡フラグが建てられるのであった。

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