第28話 竹刀とラッパ

長州藩では、あの新撰組は暗殺集団として、とても嫌われています。


たしかに新撰組は少し美化されすぎという部分が多いのです。


新撰組の暗殺剣というのは、その剣技にも表れています。


人間は少し斬られたくらいでは死なないが動脈を斬られてしまうと即死ではなくても、ほぼ間違いなくじわじわと死亡してしまうのです。


そういう切り方は、剣道では邪道なのです。


新撰組の技は「お爺ちゃんの論」では、下からすくい上げるように相手の太股を斬ったというのである。


相手を退けるのではなく、最初から殺人を狙った剣技だというのです。


動脈は、首腕太股の内側にあるが、新撰組の斬り合いでは、太股を狙うのが常套だったというのである。


剣技の未熟な隊士は、屈んで足元をすくい上げるやり方です。かなり恰好は悪いのですが実戦的です。


竹刀を使った試合と真剣とは違うというのは、「そこ」のことのようだ。沖田総司の場合は、三段突きという心臓を突く技です。


ある意味剣道では、掟破りの技でたくさんの志士が殺されたのです。


沖田 総司(おきた そうじ)は、写真も残っていますが、たしかに美男子です。


私も小学生までは、剣技を磨いていましたが、守破離の守で終わっています。


いつのまにか、竹刀がラッパに変わってしまいました。

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