第23話 まだ毛が生えていない?

宿泊は基地の外です。とはいってもホテルでも旅館でもないのです。

海上自衛隊の宿泊施設なのだが、詳細は不明でした。


古いレンガ作り(旧海軍の建造物と思われる)の建物で敷地面積もかなりのものです。何階建てだったのか思い出せないのですが、我々部員たちは2階部分に宿泊した。


1部屋にスチールベッドが40くらいあるだけの大部屋で、そんな部屋が、その階には、たくさんありました。なにしろ広いので全部は見て回れませんでした。

旧海軍の士官が使用していた建物だとは想像できます。まるで古い邦画に出てきそうな雰囲気です。


そこで誰かが始めた「枕投げ」をやってから、F先生が女子部屋から、やってきてお叱りを受けるといういつものパターンになりました。


その後大浴場に行くという時刻になり、ここでちょっとした事件が発生。


ケッカン

 「Cは、風呂には入らんと言うとるぞ」

 「あいつは**毛が生えとらんからや」

オレ

 「本当に?」

ケッカン

 「他に理由は考えられん」


結局、C以外の男子部員全員で大浴場へ行くことになった。

**毛の疑問は、結局、謎のままとなった。


Kの言うには、風呂上りは、コーヒー牛乳に決まっとるじゃないかというので、

売店でブツをゲットして

「ビリヤード台とジュークBOXのある部屋」

へ行くとクラの女子部員も来ていたので、そこで合流。


音楽隊の隊員も2~3人くつろいでた。

ちょっとした大人の雰囲気でまったりとする。

今思えば、そこのソファで、コーヒー牛乳を飲む姿は、

実は傍目に見れば、ただの中学生なので、

大人気分は自分達だけの勘違いだったのです。

まさに「一生で一番ダサイ季節」が男子中学生のこの頃です。


例えば、

「夏祭りで中学生がサングラスをして恰好つけている様子」

を思い描いてみると、その滑稽さがわかります。


ちなみに、Q.B.B.の描くコミック「中学生日記」が、

**文庫版になっていました。特に男性には、お勧めです。


過去の黒歴史を思い出すことができて、本当に面白いです。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る