第9話 スマホアプリとニコニコ動画 2/2
さて、続いてニコニコ動画との連携について。
・niconicoとの連携機能を試験的に開始しました(3月15日)
とのアナウンスが運営さんからありました。
恐らくニコニコ動画の顧客をカクヨムに引き込む事を狙ったものと思われますが、この動きについてはメリットとデメリットの両面が予想されるので、その辺に軽く触れておきたいと思います。
・メリット
ニコニコ動画を運営するのはドワンゴであり、カクヨムを運営するのは角川なのですが、ドワンゴと角川は2014年5月14日付で経営統合を発表しています。
その目的は『総合的なメディア提供会社』として発展する事。
ニコニコ動画には動画と静止画を発表する場がありますが、文章を発表する場が限られていました。その文章を発表する場所をカクヨムが補う事によって、『総合的なメディア提供会社』としての完成度を高めていく狙いがあるのだと思われます。
皆さんご存知の通り、ニコニコ動画は国内トップクラスの大手動画サイトです。
登録者数が2015年末で『5321万人』を超えているといえば、その規模の大きさがご理解いただけるかもしれません。
ニコニコ動画なんてどうせ複数のアカウントを作っている人だらけなのだろう? と思うかもしれませんが、月額500円を払う必要があるプレミアムアカウントでさえ『254万人』を超えているそうです。物凄いキャッシュフロー。角川が運営する小説サイトが、これを利用しない手はありません。
ドワンゴと角川の経営統合はシナジー効果(相乗効果)を狙ったものらしく、互いが互いに高めあっていく、客を呼び合う関係である事を望んでいるようです。
ニコニコ動画を閲覧するユーザーの一部がカクヨムユーザーとなっていけば、カクヨムは他の小説サイトよりも大きな追い風を受けることになり、結果としてカクヨムで活動する多くの作家さんの作品に光が当たる事に繋がるかもしれません。
読者さん、増えるといいですね。
・デメリット
このデメリットは、ちょっとばかり憶測が入ります。どんな憶測かといえば、『カクヨムの作品を宣伝したければ、ニコニコ動画に金を払って宣伝しろ』という構図が出来てしまうのではないか? という憶測です。
ニコニコ動画には自分が作った動画、或いは自分が好きな動画を宣伝するために、『お金を払ってサイト内に広告を打つ』というシステムが採用されています。
もしカクヨムの作品を紹介する為に、同じようにニコニコ動画に広告を打たなければならないのなら『結局金を出した奴が有利なの?』という疑問が作家さん側に発生します。これが『作品や作家の実力で評価されるべきだ』と考える、多くの作家さんの反感を買う可能性があるという訳です。
先述の『外部サイトでの宣伝について』で、外部サイトでの宣伝を運営さんが『白』と見ている可能性が高いと述べましたが、ドワンゴ側に広告収入が落ちるというのなら最初からそれが……という、ある種の邪推も可能ですね。
あくまで邪推です。そもそもビジネス的には間違っていない。
また、ニコニコ動画内でも『関係ない小説の宣伝ばっかりを、動画閲覧中に表示しないで欲しい』と不満を漏らす人が出てくるかもしれません。この辺は慎重に調整していく必要があるでしょう。
さて、メリットデメリット御座いますが、運営さんもこのように拡大努力を続けているようです。サービス開始からまだ一ヶ月も経っていませんが、やる気はしぼんでいないように見受けられます。
多くの方がランキングなどに不満を感じていると思いますが、その辺も徐々に改善されていくと個人的には予想しています。今度その辺にも触れてみたいですね。
それでは機会あればまた後日。 ノシ
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