10話 B組迎撃戦



「一体どうなっているんだいっ!」



 ばしん! とそばにある机を怒り任せに叩いて、銀次は苛立ちまぎれに歯を噛み締めた。

 異能戦が開始してからというもの、突然連絡が途絶えてしまうグループが出てくるわ、偵察に行かせたら帰ってこないわ、なかなかD組の人間を倒したという報告は上がってこないわ、先ほどから予期せぬ情報が耳に届くばかりで、まったく戦況が読めない。当初の予定では、どこぞに潜んでいるD組のヤツらをみんなあぶり出して、さっさと勝敗を決していたはずなのに。なにがどうしてこうなった。

「落ちつきなさい」

 荒れる銀次を鋭利な視線で諌めて、天理は静々と言の葉を紡ぐ。

「大将であるあなたがそんな風に取り乱してどうするの。他のみんなの士気が下がるわ」

「みんなもなにも、ぼくら三人以外にだれもいないではないか!」

「少なくとも私は不愉快だし、新山さんをむやみに怖がらせるのは得策とは言えないわね。無様よ、あなた」

「――――っっ!」

 たぎる怒りをどうにか呑み込んで、銀次は憤懣やる方なく目線を伏せる。

 チラッと横を窺ってみると、新山(初めて名前を知った)が引きつった顔で銀次から距離を取っていた。ほとんど交流のないクラスメイトではあるが、こうも露骨に女子から避けられると、さしもの銀次も傷付く。

「……D組のヤツらはどこに集まっているんだい?」

 天理によって多少頭が冷えた銀次は、じんじんと赤く痛む手をさすりながら、椅子に再び腰を落ち着けて口をか細く開く。

「はっきりとは言えないけれど、D組の人達が第三校舎の方にいるのは確かみたいね。姿はなかなか見えないみたいだけど」

 顔を険しくしながら問うてきた銀次に対し、天理は平素と変わらない冷然とした調子で言葉を返す。

 が、その頬にはわずかに汗が滲んでおり、天理自身も心中では焦燥しているようだった。銀次同様、様として知れない不気味な事態に、少なからず動揺しているのだろう。

「他グループからの報告は?」

「……第二校舎の方から、しばらく電話がきていないわね」

 現状五つあるケータイの内、一つは天理に。他は第二校舎と第三者校舎に一つずつ。あとは本校舎で銀次のいる教室付近に控えている傭兵部隊と階下を見回っている偵察部隊に一つずつ渡してある。

 各それぞれのリーダーに定期報告を行うよう伝えてあるのだが、今となっては第三者校舎から先に連絡が途絶え、次は第二校舎から報告が途絶えてしまった。頭に描いていたプランがことごとく瓦解し、ついには地盤沈下を起こして昏い穴に落下するイメージが、一瞬銀次の脳裏を掠んだ。



 ――そんなはずがあるものか。ぼくたちはB組なんだぞ。D組ごときに負けるはずなんてない!



 弱気になりつつある自分を頭を振ることで奮起し、

「こちらから掛けてみたらどうだい? 単に忘れている可能性もあるし」

 と状況整理に努める。

「そうね。その方が手っ取り早いわ」

 銀次の進言を受け、天理は懐から携帯端末を取り出して番号をプッシュする。

 単調なコール音が銀次の耳にもそこはかとなく届く。この音がするということは、少なくとも電源は切っていないようだ。仮に電話が切られているのだとしたら、D組の手に渡ってしまったと考えていい。

 携帯端末は異能戦において重要なファクターだ。これがないと連携も取りづらいし、何より斥候も出しにくい。敵の情報を知るためには、決して無くてはならないものだ。

 同時に、携帯端末がないとそのぶん不利なるのもまた事実。なので大抵は使用できない状態にするのが定石だ。携帯端末は仲間内でしか使えない仕様になっているが、中には敵のケータイを奪って情報を撹乱させる狡猾な人間もいたりするので注意が必要である。

 ともあれ、携帯端末が繋がることにホッと胸を撫で下ろしてつつ、クラスメイトからの報告を待っていると、



 ドオオオオオオオオオオンっ!!



 という轟音が、第二校舎の方角から響き渡った。

「きゃあああああ!?」

「な、なんの音だい!?」

 頭を抱えて悲鳴をあげる新山に、震動でバランスを崩しつつも、しっかり椅子に体重をかけてこらえる銀次。

「……音から察するに、第二校舎の方で爆発が起きたようね」

 震動で足を取られたのか、そばにあった机にもたれ掛かって体勢を保ちつつ、天理はズレかけたメガネを直して状況を分析する。

 しかしながらその声はわずかに震えており、いつもは冷静沈着とした天理には似つかわしくないほど恐怖を滲ませていた。

「爆発って、ぼくのクラスにそんな異能なんて――」

「なかったはずよ。唯一近いところで第二校舎にいる『ほむら』ぐらいかしら。でも炎のムチを作り出す能力なだけで、爆発を起こすほどの火量はなかったはずよ」

 銀次の疑問に天理がいち早く応える。眉根に深くシワを刻みながら。

「だったら、D組のだれかが異能を使ったとでもいうのかい? それこそまさかだよ!」

「可能性は無くはないわ。アイン・ソードフェルトさんが、爆発を起こす異能を持っているのだとしたら……」

「アインくん、か……」

 アイン・ソードフェルト。

 D組唯一の実力者で、要注意危険人物。

 仮に、本当に爆発系の異能を持っているのだとしたら、予想以上にまずい。B組相当という話だったが、とんでもない――こちらにまで衝撃が伝わるほどの攻撃力なんて、どう考えてもA組並みだ。第二校舎にいる仲間だけでは到底敵うとは思えない。正直言って、戦闘に特化した異能力者を総出でぶつけるぐらいはしないと、単体では容易く蹴散らされてしまうだろう。

「ところで天理くん。通話の方はどうなっているかね?」

「爆発があった後、ぱったり途切れてしまったわ。多分、巻き込まれたんじゃないかしら」

「そうか……」

 渋面になりながら、銀次は弱々しく相槌を打つ。

 まあ多分、爆発の衝撃を受ける直前に学園側の迅速な判断によって回収されたとは思うが――死者が出たら、その時点で中止となっているはずだからだ――第二校舎のリーダーが退場したとなると、ますますもって混乱は避けられないだろう。

 このままだと、第二校舎にいるグループは真っ先に淘汰されるだろう。実際にアインが爆発系の異能を持っているのだとしたら、という前提だが。

 しかし、同時に疑問が残る。



 ――なぜアインくんは、始めから異能を使わなかったのか……。



 銀次が思う通りの異能を持っているのだとして、今更になって行動を始めたことが奇妙だ。

 そんな強大な力があるのなら、なにゆえ異能戦当初から使用しなかったのか。

 味方を巻き込むまいと配慮してのことか。それとも、使う相手が見つからなかったのか。

 もしくは。



 ――なにかしら、使えない事情があった……?



 疑問は尽きない。他の不穏な動きも気になる。

 こうなると、予定を変更して先に委員長である御影を倒すべきなのかもしれない。忸怩たる思いではあるが。

「あのあの! 第二校舎の端の教室から煙が上がってます~!」

 いつの間にか窓にへばり付いていた新山が、慌てふためいた声で銀次と天理に知らせる。

 言われて、銀次と天理も窓に近付いて第二校舎の様子を見やる。

 確かに、第二校舎の一番端――それも一階から、もくもくと黒煙が上がっていた。窓は粉々に割れ、壁の一部が抉れている。そこから、燃え上がる炎が散見できた。

 各教室にスプリンクラーが設置されているので、あそこにも多量の水が振り注いでいるはずだと思うが、火の勢いが強いのか――収まるどころかよりいっそう炎は増し、隣りの教室まで燃え移っていた。あと数時間もしない内に、第二校舎は全焼するであろう。

「どどど、どうしましょう!? ここにいたらまずいんじゃあ……!」

「そうね。距離はあるから本校舎に燃え移るまで時間はあるだろうけど、その前に煙で巻かれる可能性が高いわ」

 狼狽する新山に、天理は顔を険しくしながら第二校舎の様子を窺う。

「一ノ宮くん、今すぐ第三校舎に避難すべきだと思うわ。じきにここも危なくなる」

「………………っ」

 天理の提案に、されど銀次は納得いかなげに髪の毛を掻きむしった。

 こんなバカなことがあってたまるものか。二ランクも上であるB組が、最弱の集まりであるD組に追い込まれるなど、あってたまるか。



 ――ぼくは大財閥一ノ宮家の嫡男なんだぞ。いずれはA組に登りつめて、異世界事業にだれよりも早く着手し、経済界を牛耳ようというこのぼくがコケにされるなんて!!



 認めない。一ノ宮銀次はいつだって完璧でないとダメなのだ。D組みたいな掃き溜めの巣窟に、遅れなどは取ってはならない。敵を前にして逃走するなんて、醜態を晒すようなものだ。

 が――

「一ノ宮くん。気持ちは分からないでもないけれど、今はこらえるべきよ。きっと他の校舎にいる子達にもあの爆発で動揺が走っていると思うし、落ち着いた場所で体勢を立て直した方がいいわ」

 どのみち、ここに留まったところで無闇に敗北を早めるだけよ――。

 天理はそう言葉を重ねながら、手に持っていたケータイでどこぞに通話をかけ始めた。

 悔しい限りだが、天理の進言に従うしか他ないだろう。意固地になってこのクラスに――二年B組の教室に固執したところでD組の思うツボだ。ヤツらの思惑通り(敵が銀次の居所に気づいているかは定かではないが)になるくらいなら、羞恥を呑んで潔くさっさと逃げた方がマシである。

「もしもし、郡山よ。至急こちらの方まで来てもらえるかしら? ええ、三人とも。煙が来る前に一旦第三校舎に向かうから、一ノ宮くんの護衛に付いてきてほしいの。一度偵察班に周辺の様子を見てもらうけれど、D組と接触する恐れもあるから気を付けて。それじゃあ、また後で」

 天理が矢継ぎ早に用件を伝え、すぐに別の番号を押し始める。先ほど話に上がっていた偵察班に電話をかけているのだろう。

「……わざわざ護衛まで付ける必要なんてあるのかい?」

「当然よ。アインさんを差し向けてくる危険性もあるし、他になにをしてくるか分からないんだから」

「それなら、ぼくの異能で封じればいいだけのことではないのかい?」

「アインさんだけで済むのならね。きっと第二校舎からも人が第三校舎に流れ込んでくるだろうし、いくら私達でも大勢で襲われたら、一ノ宮くんを守れる保証はないわ」

 一理ある。元々銀次の『異能封じ』は一人だけしか使えないし、アインに的を絞ったとして、その間に総力をかけて狙われでもしたら、これから合流するであろう人数と合わせても心もとない。

 せめて第二校舎と第三校舎にいる仲間とも合流できたらいいのだが、向こうの連絡手段が途絶えしまった以上、それも期待できなかった。つくつぐ、イヤな状況である。

「もうじき護衛班が到着するわ。新山さん、あなたもなるべく周囲の警戒を怠らないでね」

「は、はいぃ!」

 天理に言われ、新山が飛び上がらんばかりに両肩を跳ねて首肯する。

 偵察班と未だ電話が繋がらないのか、不安げに眉尻を下げる天理を横目で一瞥してから、銀次もすぐに動けるよう椅子から立ち上がった。



 この時、銀次達は二つ失態を起こした。

 一つは、アインの異能を見誤っていたこと。

 そして、もう一つは。



 第三校舎まで避難しようとしていた時点で、すでに御影の術中に嵌っていたことである。



 ◇◆◇◆



「遠野くん、お疲れさま。後は途中でフネさんを拾ったら、次のプランに移行してほしい」

 了解、という野太い声を電気口で聞き届けた後、御影は通話ボタンを切った。

 盤石で動く敵をイメージしながら、御影は次なる一手を思索する。



 ――これで一ノ宮くんは動かざるをえなくなった。目的地は間違いなくトラのいる第三校舎。そこで罠を張って向かい討つ!



 ぐっと握り拳を作りつつ、御影は深呼吸して思考をフル回転させる。

 第二校舎の爆発は、言わずがもな、御影の指示の元、仲間達の手によって引き起こしてもらったものである。

 爆発のあった場所は、部室練ということもあり、調理部が使っている教室だった。そこのガスの元栓を開いて、爆発を招いたのである。

 ならばどうやってガス爆発を――火を付けたのか。



 答えは簡単。『焔』と呼ばれる敵の異能を利用したのだ。



 手順はこうだ。

 まず調理部の部室を密閉し、ガスを充満させる。

 ある程度時間が経った後、『焔』を誘いだし――できれば仲間も引き連れさせて――先に調理部の部室へ入り、窓を突き破って脱出する。

 そうして相手が異能を使うまで待機させ、爆発と同時に離脱させる。以上である。

 これだけでは説明不足だと思うので順を追って説明しよう。

 まず一番の疑問であろう、なぜガスの臭いに気づかなかったのかという疑問からお答えしたいと思う。



 臭いに気づかなかった要因――それは遠野の異能、『無臭』のおかげなのである。



 遠野の異能には、文字通り異臭や悪臭といった臭いを消すことが可能であり、そこでガスの臭いを消してもらったのである。

 そうしてまんまとガスが充満した室内で相手側に発火させて、爆発を誘ったのだ。

 今回はたまたま火の異能――『焔』を使う奴が第二校舎にいたので利用させてもらったが、いなかったらいなかったらでマッチなどで爆発を起こす予定だったので、仮に『焔』が別校舎にいたところで、さして問題ではなかった。重要なのは銀次を本校舎からあぶりだし、あわよくばアインの異能だと誤認させることこそが目的だったのである。

 美々奈の話では、どうやら銀次達は御影の狙い通りに移動してくれたらしい。『焔』を調理部へと誘い込むのに絶妙なタイミングを――誘い込む前に捕まったり、最悪、脱出に遅れて爆炎の巻き添いにならないよう計らなければならなかったので緊張したが、敵を数人リタイヤさせ、また遠野も無事に済んで本当に良かったと思う。どうやらツキは、御影達D組に付いていてくれているらしい。



 ――第三校舎にいる敵はあらかたトラに片付けてもらった。第二校舎の方にまだ数人残っているみたいだけど、携帯端末は爆発と一緒に壊れたらしいから、一ノ宮くんとすぐさま合流する心配はない。



 となれば、残るは銀次とそばにいる女子生徒。それと近くに控えている護衛三人に、偵察の二人。合わせて八人。アインの異能を脅威に感じている今、銀次を守るべく一帯となりながら、第三校舎に飛び込む算段だろう。

 まだまだ油断はできないが、数の上では圧倒的にこちらが勝っている。挟み撃ちにして総攻撃すれば、必ず勝算は生まれる。



 ――気になるのは、新山さんとかいう人かな。異能は『物体移動』――サイコキネシスらしいけれど、C組からB組に昇格してどんな風に能力が変化しているのか、全然わからないんだよなあ。



 美々奈に頼んでおいたB組の異能表をスクリーンのように脳内で想起しつつ、御影は沈思黙考する。

 異能表の中で唯一能力が釈然としなかった新山とかいう生徒。美々奈の話では非常に控めな性格で、B組でもよくオドオドした態度を取っているらしい。C組にいた頃はせいぜい自身の手で持てる範囲でしか物体を動かせなかったらしいのだが、果たして新年度からどのように成長を遂げたのか。気になる存在である。

 と、胸ポケットに入れておいた携帯端末が唐突に震えだした。

 番号を確認すると、今頃本校舎の屋上から離脱しているであろう美々奈から。

「もしもし、フネさん?」

『あ、ミーくん? ウチウチ、あんたの母ちゃんやねんけど』

「だれが母ちゃんか」

 オレオレ詐欺ならぬ、ウチウチ詐欺でもおっぱじめる気か。

「で、母ちゃん。上手く屋上から逃げられたの?」

『なんだかんだ言いつつ、ウチのノリに付き合ってくれるミーくん、好きやで』

 ありがとさん、とおなざりに応えて、御影は次の言葉を待つ。

『ウチなら大丈夫や。ちゃんとB組の人らに鉢合わさんルートで校舎の外に出たで。遠野くんらは本校舎の一階から三階まで上がって退路をふさぐみたいやわ。煙たくてしゃーないってぼやいてたで。ボヤだけに』

「上手いこと言ったつもり? それでB組の偵察班の方は?」

『あの二人なら遠野くんらが捕まえたみたいやで。二人とも爆発で腰を抜かしてて、楽にとっ捕まえられたらしいわ。そりゃ本校舎の一階におったら衝撃もすごかったやろし、腰抜かすんのも無理ないわな』

「嬉しい誤算だね。じゃあフネさん達はそのまま待機して、第二校舎からくる敵に注意しておいて」

「ラジャーや。ちゅーことは、第三校舎におるトラくんと本校舎におる遠野くんとで挟み撃ちにするんやな?」

「正解。でもその前に、トラに頼み事をしておいたけどもね」

「頼み事?」

「うん。ちょっとトラに――」

 と、そこでキャッチが入った。番号を見ると、虎助からだ。

「ごめんフネさん。グループ通話にしてもいい?」

 ええよ、と美々奈の了解をえて、御影はグループ通話に切り替える。

『おう、ミカか?』

「うん。準備は済んだの?」

『ばっちしだ。あとは一ノ宮のヤツらが来るのを待つだけだな』

『おりょ? トラくんの声やん。なんや電話ってトラくんからかいな』

『ん? なんだミカ。フネさんと話しているところだったのか?』

「うん、まあ。それよりも遠野くんも本校舎の三階に向かっている最中みたいだから、ケータイで連携を取りながら、タイミングだけ合わせてほしい」

『任せとけ。俺らが必ずあいつらを一網打尽にしてやるから、ミカは安心して隠れてろ』

『うひょー! カッコええこと言うなあトラくんは。さすがD組のプレイボーイやでぇ』

 なんだよプレイボーイって、と苦笑混じりな虎助のツッコミが聞こえる。虎助としても、推奨したい愛称ではないのだろう。当然といえば当然ではあるが。

『隠れると言えば、ミカ。結局お前、今どこにいるんだ?』

『あ、それウチも聞きたいかも! ずっと気になっててん』

 二人の問いに、御影は「あー」と躊躇いがちに空虚な声を漏らす。

「あんまり、言いたくはないんだけどもなあ」

『ええやんええやん! 教えてぇなミーくん』

『そうだぞミカ。今更だけど、なにかあった時に知っておくに越したことはないだろう』

「んー……」

 できれば言いたくはない。絶対面倒な反応をされるだろうから。

 だが虎助の言い分も理解できる。それに司令塔である自分が味方のだれにも居場所を知らせないとなると、それはそれで角が立ちそうだ。変に信頼関係をこじらせたくない。

 仕方ない。意を決し、御影は渋々といったていで居所を口にした。



「…………、マンホールの中」


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