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亜麻(リネン)

アマ(亜麻、学名:Linum usitatissimum)は、アマ科の一年草。ヌメゴマ(滑胡麻)、一年亜麻、アカゴマなどの異称もある。その栽培の歴史は古い。
茎の繊維は、衣類などリネン製品となる。種子からは亜麻仁油(あまにゆ、リンシードオイル、フラックスシードオイル)が採れ、これは食用や塗料、油彩に用いられる。
リネン(英: linen)または亜麻布(あまぬの)とは、亜麻の繊維を原料とした織物の総称。フランス語ではリンネル (linière) 。広義で麻繊維に含まれ、麻特有のカラッとした風合いがある。中近東では肌着として使われてきており、エジプトのミイラを巻くのにも使われた。
また、リネンはその材質からシーツなどの寝具を指すこともある。「リネン室」とは、宿泊設備のある建物で、慣例的にシーツ、枕カバーなどを保管する部屋をこう呼ぶことも多いが、現代では必ずしもシーツ類にリネン製品が使われているわけではない。

特徴
一般には薄地のさらりとした丈夫で吸湿性がある織物をさし、光沢がある。素地の色は白か淡い黄色、「麦わら色」「象牙色」などと形容される。夏物の衣服のほか、敷布・テーブルクロス・ハンカチ・レース地など広い用途を持つ。厚地のものは帆布・カンバスなどにする。

生態
原産地はカフカス地方から中東にかけての一帯とされる。古代から中東やユーラシア大陸西域で栽培され、現在は各大陸で栽培される。日本では冷涼な気候の北海道のみが栽培適地である。連作障害が起きやすいため6-7年の輪作を行う。

歴史
紀元前8000年頃のティグリス川・ユーフラテス川に亜麻が生えていたことが確認でき、紀元前3500年頃の古代エジプトの交易品に、すでに「リネン」が金・銀、穀物、パピルス、ロープ、陶器、彩色瓦、牛皮などに混じって登場する。
古代の中近東では肌着としてよく使われ、エジプトではミイラを巻くためにも使われた。イエス・キリストの遺体を覆った「聖骸布」もリネンであることが聖書の記述でうかがえる。現代のヒンドゥー教徒も亜麻で遺骸を包み、聖なるガンジス川へ流す。

古代ギリシアや古代ローマでは純白のリネンが珍重された。博物学者大プリニウスの記述はこうである。
「エジプトの亜麻は少しも丈夫ではないが高値で売れる。この国には4類ある。タニティクム、ペルシアクム、ブディクム、そしてテンチュリティクムで、それができる地区によって名づけられている。エジプトのアラビア方角にある上部では、人々が綿と呼んでいるが、もっとしばしば"羊毛"を意味するギリシア語で呼ばれている一種の灌木がつくられている。そのことからそれでつくったリネンにクシュリナという名が与えられる。これは小さな灌木で、それに芒(のぎ)のある堅果のような実が垂れ下がる。その実の内部は絹状の繊維で、その綿毛を糸に紡ぐ。この糸くらい滑らかな織物ができるものはない。それで作られた衣服はエジプトの僧侶の間にすこぶる人気がある。」

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