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涙がポポロ、企画結果発表です


今回も私の拙い企画にご助力賜り、心より御礼申し上げます。
いつも以上に多数の作品が寄せられたこの企画名簿こそ、「切なさ」が多くの作者から強い関心を寄せられている「深いテーマ」であることの何よりの証拠と言えるのではないでしょうか。しかし、簡単なようで「切なさ」とはいったい何なのか、それを正確に述べることは至難の業であります。今回の企画はまずそれを手探りで探ることから始めた件を告白せねばならないでしょう。

それでは『涙がポポロ』入賞作品の発表です。
今回の入賞は次の四作品となります、おめでとうございます。

荒野の復讐剣/水城洋臣
https://kakuyomu.jp/works/16816452219991593218

叶わぬ願い/烏丸千弦
https://kakuyomu.jp/works/16816452221098386245

瑠璃色道化師/まさみ
https://kakuyomu.jp/works/16817139554644436283

空蝉と蛍/深海 悠
https://kakuyomu.jp/works/16817139556026773483


レビューにも書きましたが「切なさ」は恐らく過去と密接な関係を持つ感情です。自分の力ではどうにもならない運命や境遇、それを受け入れる諦観とも無縁ではないでしょう。切なさを小説で表現する為にはまず美しい思い出を描き切れなければいけない。
優れた技量の求められるジャンルだと言えるのではないかと。

しかしながら入賞作品を選ぶのは私個人。そこには個人の趣味や価値観も少なからず含まれるのです。いつも書いていることですが、作品と読者には相性があり、今回選ばれなかったからといってその作品が必ずしも劣っているとは限らないのです。
切なさの感じ方も年齢によって異なるでしょうから、今回は特にそうかもしれません。
この企画はあくまでも個人の意見と感想を形にしたものであります。

最後に、企画に作品を提供して下さった皆様。
そして参加作品に目を通し評価して下さった皆様。
ご協力ありがとうございます。
物書きが執筆活動を続けられるのは素晴らしい反応があればこそ。
どうかこれからも一矢の企画とカクヨムを宜しくお願い致します。

では、機会があれば。
次の企画でお会いできるのを楽しみにしております。
ミスはなかったと思いますが、質問等がありましたらコメントにて宜しくお願い致します。

4件のコメント

  • コメント失礼します。
    参加者多数の中、全て読むのは大変だったと思います。素敵な企画をありがとうございました。お疲れ様でした!
  • びっくりしました!
    このたびは企画に参加させていただき、しかも素晴らしいレビューまで賜りましてありがとうございます! たくさんの参加作品の中から、まさか自分の作品にこうしてレビューを書いていただけるとは思いもよらず、感激に打ち震えております。

    「切なさ」についての解説もわかりやすく、あらためて読み返してみると、自分で書いたものなのにまるでエフェクトをかけたように違う色味で見えた気がしました。
    いただいたレビューは宝物です。本当にありがとうございました。m(_ _)m
  • >@tonari0407さん
    オッスオッス、お疲れ様でした。
    一応、全部最後まで読むことを自身に課していますが短編に限っているので百を超えなければ何とかなります。もし長編で同じ企画やるとしたら、ちょっとルールを変える必要がありそうですね。タイトルとキャッチコピーを考えるのも実力のうちってことで…。

    犯人は私です、の御方ですね。
    アイディア、着眼点、二話目を追加した誠実な対応は素晴らしかったと思います。ただ、少々説明不足な所があるように感じました。
    具体的に言うと、自殺した同級生と、介護施設の職員。
    他はだいたい察することが出来ましたが、この二人はちょっと…。
    同級生に関しては本当に無実だったのか(元カレが下劣な犯罪者だとも読み取れるので)職員に至っては、後編を読んでようやく死んでいることに気付きました。(落ちたのは主人公なのかな…などととぼんやり読み飛ばしていました)しかも、真相解明の一人目がその職員なので「うん? アンタ誰?」状態でした。
    口語体の一人称視点で話を進めるのは大変だとは思いますが、もう少し具体的で決定的な描写があると分かり易かったのではないかと。
    ただ、今回は60作品ぶっ通しで読んでいるので、私の読み方がスピード重視だったことは付け足しておきます。作品の在り方を決めるのはあくまで作者。これはあくまで個人の感想でしかありません。
    ではでは、長くなりましたが企画の参加ありがとうございました。
  • >烏丸千弦さん

    おめでとうございます。
    今回の企画にて、切なさの定義を求める上で参考とさせて頂いたのが、この作品でした。マッチ売りの少女は切なさを語る上で適切な事例ではない…その発想は昔からあったのですが、では何をもって最適解とするのか。その答えを僅か二千字で示した模範解答には脱帽あるのみです。

    切なさは「ある程度の余裕」が心にあって感じられるものだと思うんですよね。諦観や悲哀が心を占めているのだけど、それを噛みしめるだけの余裕も必要。現在進行形の悲劇で死が目前に迫っていると、その余裕はなかなか見出せないものです。
    もしかすると情緒、わびさびに近いものがあるのかもしれません。
    まことに贅沢で複雑な、日本らしい感情だと思います。

    企画の参加ありがとうございました。
    きまぐれな人間ゆえに次はいつになるか判りませんが、また機会がありましたら宜しくお願い致します。
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