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見て書いた

なんか書いても書いても決まりませんね。今回に関しては最初しんみりと心にささくれをつくりにかかる現代ドラマを考えてたんですけど、土壇場でこっちにしちゃいました。どう考えても三千字で書ききれる内容な気が……しゃーない。

んで、第一次世界大戦後のハンガリーを舞台にして遺体写真家を主人公に据えるという設定だけでド・ニッチホラー映画『ポスト・モーテム 遺体写真家トーマス』を見ました。

えっと、画作りと前半の雰囲気は超好き! あとヒロインの幼女がすごく可愛い。けれど中盤、怪異で宙吊り全身パラパラダンス決めさせられてからはストーリーも雰囲気も一転、脳筋パワープレイ型お茶目幽霊とのギャグとホラーの境目で全力ダッシュという感じ。
特に一時間十五分くらいからの絵力はすんごいです。まずそこだけ見て、なにがどうしてこうなったんだよと思えたら見るという感じでよいかもしれません。でもハンガリーな雰囲気も全開だからそこを楽しむ目的でもよいかも。
あと心霊現象の大半がワイアーアクションのパワー系で好き。
他はなんだろう……前半のホラー描写はマジ丁寧かつスタンダードでオーソドックスでじわっときててホラー入門にピッタリです。
後半は……私は好きだぞっ。

設定については……あの地獄塹壕戦で爆風食らって臨死体験した死体写真家が主人公なので覚悟決まりすぎてて全然ビビらないっていう。そらね。塹壕戦に比べたら幽霊なんて屁ですよ。

グロシーンは少なめで、グロといっても遺体写真家だから死体にポージングしたりとかが一番不気味くらいのグロなのでグロ初心者にもヨシ! だいたいエクソシトよりちょっとヌルいくらいのグロ。
ちなみに遺体写真家というのもヤベー職業ではなくて、19世紀のヨーロッパで流行したものでして、要するにいまとちがって写真を撮れる機会も少ないし故人の顔を忘れないように遺影というものを撮ろうぜみたいな感じなのです。グロくはない。ただなんで目を開けて写真を撮ってたのかは謎。生きてる感が欲しかったのかな? 

ラスト20分くらいは怒涛の展開ですがちょっとあんまりにも怒涛すぎてこれ何の映画だったっけっていうかそうやって解決するんだ……と呆れ……感動しました。私ははっきりと理解しましたね。私の小説は、というか作風はハンガリーだったんだって。だから東欧が好きだったんだね……そうか……彗星はもっとばーって動くもんな……。

ということで3月14日までの限定公開だった『エリザベス~狂気のオカルティズム~』も見ました。
こちらは2002年のユタ州で起きた少女誘拐事件の被害者エリザベスさんの実話再現映画ですね。ええ。ユタ州です。つまりモルモン教ですね。ちなみにユタのモルモン率は60%強です。まあちょっと変わってるキリスト教ってだけで……いやこの辺の評価はむずいから保留ですね。
映画の方は実話ですしマジひたすら辛い展開で、でもクリティカルにきついシーンは場面を区切ってサバイバーであられるご本人のコメントで配慮している感じです。なのでまあ、ドキュメンタリーに近いですかね。
いわゆるエンタメは皆無なので、事件を知りたい方は、という感じです。

ほんで過激派環境テロリストスナイパーのが主人公のデンマーク映画『孤高のスナイパー』ですよ。アホアクションかと思ったら環境問題ネタを絡めた北欧らしいサスペンスでした。あとデンマーク語なせいで画面を注視してないと置いていかれる……!
で、これリメイクらしいんですけど、環境問題の話は後付なんですかね? 主題なのになんか浮いてるような感じがなくもなく。あと犬が死にます。
でもまあ、北欧映画だからね!


さて。
えーと長らくダメ映画界隈からは身を引いていたのですが、最近はなんですか、アルバトロスに代わってプレシディオが頑張ってる感じなのですか? それとも旧作を買い付けてるだけ? わからん。でもそれなりに面白い映画もちらほら……なんでこんなことやってるんだろうか。謎い。
せっかくだから無料公開分のなかから知っててそれなりにオススメできるのを紹介しておくと、ブチ切れシングルマザーなハル・ベリーと異様にタフな車が見れるだけの『チェイサー』とか、ヴィン・ディーゼルがいつも通り俺ってカッコイイだろう!? ってマッチョやってるだけの『リディック』とか、ジャッキー・チェンが色々あって中国主導でつくられた『レイルロード・タイガー』とか、そのへんを除外しておけば大丈夫です。ちなみにこの三つのなかではハルベリーが一番マシです。あ、ヤバイ色々と思い出してきました。これもやめたほうがいいしあれも、いや私は好きだけどさみたいな。

とりあえず、アクション系は素人にはおすすめできません。ホラーも慣れがいります。わりと知らないのもあるんですが、見てから決めるには見たくな――いつか見ます。いつか。期間限定がいつまでか知りませんけど。というわけで知ってて勧められそうなのは、

初心者向けに『プリデスティネーション』『レッド・ライト』
中級者向けに『ゴーギャン』『孤高のスナイパー』『ポスト・モーテム』『湿地』
上級者向けに『エビデンス』『サモン・ザ・ダークネス』
親子関係に悩んでるとガチホラーな『ファング一家』
中国に無駄遣いされるO・ブルーム様が見たい方向け『スマートチェイス』
ガチでお金がないN・ケイジが見たい方向けの『レジェンド』
見るのかS・キング原作映画だぞ枠の『セル』

くらいでしょうか。
あ、ちなみに予告動画がある『コール・ジェーン』は妊娠中絶が違法だった頃の60年代アメリカを舞台にした伝記的な映画です。エンタメを踏まえた社会派が見たい方にはオススメできそうですね。
保守系アメリカの宗教観とか価値観とかそこで戦うってどういうことだったかとか、そういう、わりと肌感じゃないと理解しにくいものが摂取できるかと思われます。
公開は3月22日なので、もうちょっと。
なんだよプレシディオ、面白そうな映画もちゃんとやるんじゃないか。
でも邦題とアピールの仕方がなんか違う気がするんですけど。

コメント

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