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残って、読んで、書いた。

カクコンの中間選考結果が発表されましたね。いつものように、まあダメだろうなと検索をかけてみたら、『107,784円の少年』が残っておりました。読者選考ですからこいつは百パーセント読んだりフォローしたり評価をしたりして下さったみなさまのおかげです。
読者の皆様、おめでとうございます。
分かる人にだけ分かる野球ネタでした。
……まあ、まだ中間選考を通っただけなんですけどね。

というわけで、秋田禎信『ハンターダーク』を読みました。随分前に手にして読んでいたんですけど書くほうを優先してたのでめっちゃ時間かかりました。
面白かったので、ネタバレ注意。

……なんですが、ネタバレるも何も、ほぼ全編アクションでんがなまんがな。あ、作者様は『魔術師オーフェン』の方です。
あらすじとしては、光のない地下スクラップ置き場に舞い降りたロボット……いちおう生体部品を使ってるからサイボーグなのかな? がドッカンバトルを繰り広げながらアイデンティティに頭を悩ませつつ支配者に喧嘩を売るお話。いかんネタバレましたが、でもまあ、バレてもいいやつです、これは。

文体は、地の文は気持ち古めかしいというか時代小説風味を取り入れたやや固茹で。こちらは主人公がニンジャボーグで仲間にサムライボーグがいるからでしょうね。ただし台詞回しは往年のファンタジア出身らしさといいましょうか、ちょっとアクとクセが強めな少年漫画チック。私はどうしても照れが出てこういう台詞を書くのが苦手なので、素直に尊敬しますです。いえ、ほんと、「」でくくってヒャッハー! とかテンション高い日じゃないと書けないですよ、マジで。

で、正直ロボである必要があるのか疑問になるキャラクター設定なのですが、どうもこちらキャラが先にあって話をつけてアニメ化するはずが映像のほうはポシャって話だけ残ったら出しとこう、みたいな感じらしいです。
だからこう、基本的には各ロボメインのバトルが六話にチームが一話、残りメインストーリーラスボスバトルみたいな構成なんですね。
キャラ造形というか挿絵も田島昭宇という豪華さなんですが、なんとなこう、キャラの雰囲気とかTMNT(ティーンエイジ・ミュータント・ニンジャ・タートルズ)を思い出しました。

それで、本編のほぼすべてがバトルで構成されてはいるのですが、主人公たちがロボで生体脳が組み込まれてて自我があるときたら、そう! 古典にして王道のSF自分探しですよ! 本作もしっかりそれは完備しておりまして、そっちメインで読むとわりかししっとりしたストーリーとして受け取れます。ライトなハードボイルドVS巨悪みたいな感じですかね? 

お気に入りポインツの1つ目は脳が積まれていないためにヒロインロボの鎧的に使われているジャケットマンさん。絵が可愛い。ロケット積んでるけど基本一斉射で狙いもてんでばらばらなの『弾幕、薄くなかったですか?』可愛い。
もう一つは発話機能がオミットされてるので口の中の亜空間ユニット(!)から色とりどりの花を出して意思表明をするミュンヒハウゼンさん。なんでホラ吹き男爵なのかは謎ですkど。

気になるポインツは……西部劇風ガンマンロボネイラーさんが葉巻を咥えてること。なんでやねん。カッコイイだろう!? なら仕方ないか……。
2つ目は……主人公たちがロボットなので激しく動くとオイル切れを起こす設定が最初しか使われないのはどうなんでしょう。まあ別にいいんですけどね。
3つ目は……マジ戦闘シーンだらけで勉強にはなるもののお話としては……まあアクション小説ってジャンルもあるし。

まとめ。ラノベ調のアクション小説を装ったわりと古典的なサイボーグSFですね。自分探しネタは誰が書いてもいいし面白いのである。なんならもうちょっとそっちの色を強くても良かったかも。

で、現在25枚で一章が書き終わりました。
書けるときはめっちゃ書けるけど、書けないときってマジなんも書けないですよね……。


明日のラッキー思いつきフレーズ
『あれは……半生スケルトン!? ばかな……あんなに肉が残っているスケルトンなんて……なっ、あっちには半生乾燥スケルトンまでいやがる……!』

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