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ポルとルズアの二重奏「3-2 おとぎのくにの景色」更新

三章二話を更新しました。
ポルとルズアの仲がますます険悪になってきましたが、まともになる時は来るのでしょうか。シェンちゃんがんばれ。

この話と次の話、書くのめちゃくちゃ楽しかったんですよ。特にこの話、聖書の一節を作るのに苦労した記憶があります。大学の図書館で岩波新書の創世記とコーランを借りてきて、読みながら作りました。聖書っぽい文体やテーマは、馴染みがないとなかなか想像がつかないのですね。
できて全文読み返した時は、かなり達成感に浸れました。


ツイッターでも以前書いたのですが、この世界ではまだ印刷機もないので、コピーも製本も全部手です。ポルの複製魔法がいかに便利かわかります……。

ですので、写本をするための職業がありました。特に教会で主に聖書の写本をする人のことを「写本生」といいます。

写本生は「教会へ納める」という建前のもとお金をもらって写本をします。
写本の仕方は人それぞれで、図まで丁寧に写してくれる人もいれば、同じ値段でもめちゃくちゃ雑な仕事しかしてこないやつもいます。

また聖書写本にも質の良し悪しがあり、よりちゃんとした写本生にいい金を払って写してもらった聖書が、質のいい聖書なのです。
逆にいい加減な、質の悪い聖書の写本しか持っていないと、それこそ巡礼で王都に入る時に困ったりします。

ですので、「聖書の一節を完璧に復唱する」というのは写本生が聖書のコピーを量産する時代においては、ある程度セキュリティとしての機能をちゃんと果たせているんだろうと思います。
もちろん、写本生には頼めば聖書以外の写しもしてもらえますよ。


前回の更新からPVが100以上伸びて、もうすぐ1000PVに届きそうです。いつも応援ありがとうございます。
また、電撃スタートアップコンテストに応募していましたが、残念ながら読者選考は通りませんでした。選考中にはたくさんの評価をいただき、とても嬉しかったです。完結するなりしたら、もう一度この作品でなにかのコンテストに挑戦してみてもいいかな、と思っています。

次回の更新は再来週です。
今後とも、拙作をよろしくお願いいたします。

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