湊川晴日

※こちらは本編のネタバレを多分に含んでおりますので、
本編をご覧になった後にお読みになることをお勧めいたします。























雄飛のキャラクターは本当に難航しましたが、結果的に満足いくものになりました。

まず、このお話は捕物帳的な面も強く、この重く殺伐とした世界に風穴を開けてくれるような、行動力と度胸のある二人組が良いと思いました。

最初の設定では、雄飛は聖人君主のようなタイプで、それを銑鉄が守りるように行動する、という設定でした。
しかし私がつくる聖人君主はなかなか納得できるキャラにはならず、その路線はあきらめました。ただ、その可能性を考えるのはとても楽しかったです。いつかリベンジします。

その時シャーロックホームズを読み始め、その何でもできるオールマイティーぶりに驚きました。お話も面白く、このヒーロー性を抽出できまいか、という視点で雄飛のデザインを作っていきました。
まず度胸があって、人目を惹く容姿。（垂れ目つり眉は趣味です）学があり知能も優れている。
身体が弱いのは、なんでもできるヒーローはつまらないと思ったのと、妹がまさしくこんなタイプだったのですが、小さい頃は虚弱だったためこうなりました。

見た目のイメージとしてはわがままな美少女といったところで、特徴ある用紙の大男、銑鉄と並んだときに対比があるように……と思っていましたが、かなり露骨に自分の趣味だな、と今わかりました。

キャラクター小説大賞の要素に「ブロマンス」「溺愛」というテーマがあったため、銑鉄と雄飛はものすごく信頼し合っている設定にしました。
ただ、あまり普段べたべたするような間柄ではありません。
たぶん、ふたりで友達と酒を飲みにいっても、別の人と話していると思います。

雄飛の、もと通詞で、病弱のため隠居しているという設定は
もと通詞であり、翻訳者であり天文学者の志筑忠雄の設定を拝借しました。この方を物語風に紹介した本はとても面白く、大変お勧めです。
お姉さんが大商人と結婚し、そこからの援助があるという設定もあります。