• 異世界ファンタジー

無気力少女は〜 31.5話 この星にないもの

 まずは読んでいただいてありがとうございます!
 こういう形での掲載になった理由としては、内容が少し生々しいと言いますかセンシティブなのとストーリーのテンポが悪い気がしたのでこういう形での掲載となりました。
 今後とも無気力少女はうんたらかんたらをよろしくお願い致します!

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 翌朝、アオバが目を覚ますと下半身にとある感覚があった、この星に来てから一度も感じていなかったその感覚は一言で言うと尿意だ。
 ホノムの実3個分の果汁に含まれていた水分がこの尿意の原因だろう。
 朝目覚めて尿意を感じることなど地球であれば自然なことだがこの星では1つ問題が生じる。
 この星の人間は飲食をしない、故に出すものがない、そのためトイレがないのだ。
 アオバは隣りにいるリリがまだ寝ているのを確認すると、起こさないようにゆっくりとベッドを出てシャワールームへと向かう、シャワールームの排水溝に用を足すつもりだ。
 下着をおろして排水溝の上で膝を曲げると、ちょろちょろと水音がシャワールームに響いた。
 そのタイミングで勢いよくシャワールームのドアが開かれた。

 「アオバちゃん私も一緒に入っても…い…い?」
 「リリさん!?ちょ、ちょっと!見ないでください!」

 咄嗟に手で抑え股を閉じる、しかし放尿は急には止まれない、尿が指の隙間から溢れ出し、太ももを伝ってシャワールームの床を濡らした。

 「アオバちゃん…それはなに?」
 「出ていってください!!!」

 アオバは涙目になり顔を真っ赤にしながら水を操って強引にドアを閉めた。
 汚れてしまった体を洗い、着替えてシャワーを出るとリリが座って待っていた。

 「ごめんね、起きたらアオバちゃんがこっそりシャワールームに入っていくのが見えたから何してるのか気になって…それで、さっきのは何だったの?」
 「忘れてください!!」
 「でも気になるの、もしかしてエッチなことしてたの?」
 「違います!!」
 「黄色い水がアオバちゃんのお股から出ていたようにみえ――」
 「忘れてくださいって!!!」

 顔を真っ赤にしながら声を荒げるアオバに驚いたリリはそれ以上追求することはできなかった。

 「ごめんね、病気とかではないんだよね?」
 「違います、私も忘れるのでリリさんももう忘れてください…」

 この件でリリと気まずくなってエミルやニンベルに説明するのも嫌なので、アオバも今回のことは無かったことにした。

2件のコメント

  •  このお話読んだ後だと異世界人の内蔵器官がどうなってるのかものすごく気になりますね。

     飲食をしないということは消化器系が発達していないのかとか、股間に穴は何個あるのかとか、女性に胸があって乳首があるなら赤ん坊は乳を飲むのかとか色々気になってとても妄想が捗ります。
  •  コメントありがとうございます!
     一応今考えている世界設定では魔核以外の体の構造は地球の人間と変わりありません。
     しかし消化器系はだいぶ『退化』していますので、もしこの星の人が何か食べたときは相当消化しやすい物でなければほとんどそのまま出てきます。
     アオバの場合地球のDNAを使って肉体を構成しているので消化器系は正常となっております。

     ついでに、食事をしないためあごの筋肉や骨が退化していて口が細くなっているという可能性も考えたのですが私自身が登場人物に愛着を持つために魔素でなんやかんや骨格や筋肉量も維持しているという事にしています。
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