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『はんぶんこの、おぼろくん』書籍応援コラボ小説を書きました&レビュ返

 3月28日、KADOKAWAより『はんぶんこの、おぼろくん』の書籍単行本が発売されました。

 「あれ?浅原そんな作品書いてたっけ?」と思った方、正解です。書いてません。『はんぶんこの、おぼろくん』は僕が書いた作品ではなく、僕が応援している作品です。★6ぐらいの時期に完結済み小説の欄から見つけ、読み終わった後にこれが埋もれてるのは勿体ないと使命感に駆られて近況ノートで紹介(https://kakuyomu.jp/users/Mark_UN/news/1177354054883487888 )したらあれよあれよという間に人気を得て、書籍化まで至りました。見る目あると思いません?僕は思います(自画自賛)

 で、そういう経緯があるので思い入れが強く、応援したいわけです。とはいえ感想はもう語りまくっているから改めて語ったところでインパクトが薄い。書籍版はエピローグが追加されたりして痒いところに手が届く仕様になってはいるんですけど(なのでウェブ版を読んだ人も書籍版を買いましょう)、さすがに全く違う感想を提供するのはネタバレ全開にでもしない限り難しい。というか全く違う感想が出て来たらそれは嘘ですよね。そこで何かないかなと考えた時、一つのアイディアに思い至りました。

 『はんぶんこの、おぼろくん』は、拙作『彼女が好きなものはホモであって僕ではない』と似た構造を持つ作品です。

 どう似ているかというと「性的マイノリティな男子高校生を好きになるマジョリティな女子高生」という構図が一緒なんですね。大きく違うのはカノホモのマイノリティ男子がゲイなのに対し、おぼろくんのそれはトランスジェンダーであること。そしてカノホモはマイノリティ視点の小説なのに対し、おぼろくんはマジョリティ視点の小説であるということです。まあ正確に言うと性自認女性のトランスジェンダーは男子高校生というか女子高生なのですが、『はんぶんこの、おぼろくん』のおぼろくんはヘテロなトランス女性(女性として男性が好き)なので、女の子に指向が向いていないところは変わりません。それで「今の時代にこういう作品が持つ意義は~」とかそういうのはとりあえずどうでも良くて、これだけ似ていると、考えるわけですよ。

 コラボ小説が書けるのではないかと。

 というわけで、応援がてら書きました。『はんぶんこの、おぼろくん』の作者である犬飼鯛音さんの確認と了承は得ています。ネタバレの問題がないことも確認済み。ただ『彼女が好きなものはホモであって僕ではない』については、時期設定がカノホモ本編終了後(正確にはTrack8とBonus Trackの間)かつカノホモ主人公である純くんの一人称小説なので、うっすら感じ取れる要素は避けられません。基本、カノホモ既読の方に向けた番外編みたいな立ち位置で書かれていますので、そこはご承知おき願います。

 はんぶんこの君へ
 https://kakuyomu.jp/works/1177354054889290193

 なおこれぐらいの短編(約6500字)なら書き上げるまで長くても一週間と言ったところでしょうが、なぜ1ヶ月近くも経ってから発表しているのかというと、単純に忙しかったからです。昨今の出版事情で初動に貢献できないのは応援としてどうなのとも思ったり。まあ結果的にドラマ始まって注目度高まってる時期に出せたのでいいことにしよう……うん。

-----(『彼女が好きなものはホモであって僕ではない』へのレビュ返)-----

 @yamanyu 様
 リアリティがあるとの言葉、ありがとうございます。エンタメとリアリティの融合みたいなことが出来ればと思って書いていたので、そう言って頂けると報われます。

 @zabuun7 様
 何言ってるか全然わかんないんだけど心を鷲掴みにされる音楽ってありますよね。拙作がそういう小説になれたのであれば光栄です。ありがとうございました。

 @nachick 様
 こちらこそ読了及び感想頂けたことに感謝いたします。何度でも読んで下さい。そうして貰えれば僕も嬉しいです。

 椎名 連 様
 ランキング入りありがとうございます。僕も是非、タイトルにつられて軽い気持ちで読み始めて欲しいですね。そしてほんの少しでも見える世界が変わるのであれば、それはすごく大事なことだと思います。

 @azulty 様
 軽くサクッと読めてしまうという感想、とてもありがたいです。大切なことだと思うので。仰々しく構えずサクッと読んでやられて貰いたいと自分も思います。

 @KAzuSa19 様
 まず「好き」が一言でまとまれるほど単純じゃないんでしょうね。その複雑さに向き合う強さと敢えてシンプルにする強さ。その二つの強さの果てに辿り着いた結末を「最高のエンディング」と仰って頂けたことを光栄に思います。

 刈田狼藉 様
 男性、五十前、純文学志向という属性はおそらくこのパッケージングからは届きにくい相手で、そういった方に届き、そして「五指に入る傑作」とまで言って頂けたことを本当に嬉しく思います。ありがとうございました。

 @kuronekoya 様
 すばる新人賞、別の人にも言われたことあります。まあすばるに出すにはちょっとエンタメすぎるような気もする。いつ読んで貰えても僕は嬉しいですよ。最大級の賛辞を頂き、ありがとうございます。

 @furatt
 軽い気持ちで開けるようにしたかったんですよね。文章も読みやすさ重視で軽めにして。狙いがハマり、久しぶりの涙を引き出せたことを嬉しく思います。

 @haramuna
 文学作品の理想論を一つの観点から体現、とまで言われると流石に気後れしますね。でも嬉しいです。ありがとうございます。価値観をぶっ壊せたことを光栄に思います。

 ※@hana41様と@byebyemyblue様はそれぞれ応援コメント欄と近況ノートコメント欄でやり取りを交わしたので割愛します。

-----(『ある同性愛者のクリスマス』へのレビュ返)-----

 @akaringo0827
 前日譚ゆえに小粒な作品ですが、それを以て本編に期待を持てる出来だと言って頂けるのであれば書いた意味がありました。ありがとうございます。

コメント

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