一応、ないわけではない――のである。
私自身は、前にも話したかもしれないが、まず大まかな枠組みをラストまで決めて、次に細かいシーンを決めて、最後にその繋ぎを作るタイプの人間(珍しいタイプではないはず)だが、その中で「必要でもないが入れたいには入れたい」とか、「優先度低めだけどまあアリ」ぐらいのシーンが生まれることがある。
その性格で解釈できてしまう程度のキャラクターの背景だとか、過去だとか、そういうところだ。
個人的に、物語に脇役が存在するのは、あくまで切り取り方つまるところ物語の視点の問題であって、その脇役といえどもそれには一つの実体があるというように考えているので、そういうのをこちら側では入れてみたかったり、入れてみたくなかったり……。