「近未来SF 円城塔賞」を含む小説

文明が終わり、大半が砂漠と化した世界。 自分たち以外の生存者を探して旅をする二人。 そして、彼が病に倒れたとき、彼女に言い残した最後の言葉。 その意味を、彼女は一人で歩むうちに理…

息子のマナトの葬儀の日。 マナトの父親の田代は、息子の母親の洋子と初めて出会う。二人の子は人工授精で作られた子どものため、遺伝子を提供しただけの二人が会う機会は今までなかったのだ…

お題でカクコン挑戦企画 お題「宇宙人が落とした靴」

感情を持つアンドロイドが共存する近未来で、「アイ子」というアンドロイドが違法すぎる労働時間、仕事に見合わない安月給、毎日行われる上司の過激なパワハラに苦しめられていた。 この世界…

――国民は十歳の時に分類される。そんな国でぼくらは生まれ育った。 「グレード制度って不思議よね」 そう零していた幼馴染の彼女とは、グレード制度によって十歳の時に生き別れになった…

「本日政府より発表のあった施策に今、注目が集まっています」 親友のボブとアリスは、二人で政府の施設へと向かった。 チップを脳に埋め込んだボブ。 埋め込まなかったアリス。 親友だっ…

数年前、発表された人や物を小さくできる「縮小技術(ミニマライズ)」 それと同時期にある登山家が"自宅登山家"を名乗るようになった。 彼の名前はエミヤ・シュウイチ。 著名な登山家…

　二十二世紀前半、直感共有システム──FITSが全世界で普及していることで誰もが幸福の理想社会が形成されていた。 　FITSを広める仕事をしているアキラは原始的な暮らしのコミュニ…

人を想う気持ちなんて簡単にコントロールできるはずだ、 そう思っている男がライムグリーンの月に照らされながらジタバタするお話。

2023.12.11　SF週間ランキング184位！ 2023.12.11　カクヨムWeb小説短編賞2023エンタメ総合（SF、歴史、ミステリー）週間ランキング70位！ 　千春は…

　彼女は『Ｓｙｄｎｅｙ（シドニー）』。僕に預けられた、人工知能搭載モデル・ヒューマノイド（ヒト型ロボット）の試作機。生活に困る予定だった僕は、一年間の有償モニターの話にすぐさま飛…

世界が終わる瞬間を研究している主人公。 今回、訪れるのは「確認不足」で滅んだ世界だ。 その世界では進化した類人猿と人類の戦争が行われていた。 ある時、地球に円盤が飛来する。異星人…

三題噺 「観光」「パイロット」「衝動」

　貴龍　翔真（きりゅう　しょうま）は人工脳を宿した人間だ。人工脳には彼の先祖の記憶が学習データとして蓄積されており、それを元に自分の考えたいことを解析・評価する。それにより発達し…

会社から東北出張を命じられた僕は、いつものようにスーパーカーゴこまちに乗った。

シンギュラリティはクローゼットの中から始まる。 着ている服と収納された服から最適なコーディネートをアシスタントする画期的な商品。 しかしそれを開発した本人はファッションセンスは…

様々なロボットを製造する実験施設。 表向きは人類の生活、発展に寄り添ったロボットを販売している。 しかし、施設が最も力を入れて製造するのは「他国調査」と呼ばれる、「他国スパイ」ロ…

今と全く別の人生を歩んでみたい、でも積み上げたものを捨てるのも惜しい。そう考えたことはありませんか？　 HL薬ならその悩み、解決できます。お求めやすく、副作用なし、完全非合法。 …

しっとりした雨音と共にご覧ください。近未来、少子高齢化、過疎地域で二人だけの若者。どこかホッとするような……ハッピーエンドの短いお話。 ※あとがきページを省いて本編3,949文…

人間が快適で完璧な生活を送るためのアシスタントとして開発された人工知能、通称”ヴァソル”。 その実用性の高さゆえに人間がヴァソルに依存する事例が急増し、社会問題となっていた。 し…