「日本神話 短編」を含む小説

　ーあなたの国の人を毎日1000人殺します。ー 　ーなら私は毎日1500人産まれる産屋を建てよう。ー 　かつて二柱の夫婦神はそう言って袂を分かった。 　依代を使ってまで喧嘩を繰…

神様しかいない土地で、万事屋を営む男 そんな、男の元にいろんな神様が、悩みを抱えて訪れる ある日、オオクニヌシとイナバノシロウサギがやってきて......

日本はじまりの島と伝わる、淡路島。 そこを訪れ日本神話の話を知ってから、まるで人間社会の縮図のような世界に魅了されていきました。 敬意を払いながらも、もっと神様達と親しむべく綴り…

今日も素戔嗚尊は天照大神に勝負を挑む。

神と人と妖怪が住まう日の国。 そんな世界の日常の一編。

黄泉の国の食べ物を食べることをヨモツヘグイという。 そして、このヨモツヘグイをした者は黄泉の国の住人となり、二度と現世に帰れなくなってしまうとされている。 盆休みに釣りに出かけ…

ある日、洞窟で目覚めた機織りの女神である菊は『事故』によって自分が小さくなってしまっていることを知らされる。『事故』で家をなくし、神通力もほとんどなくしてしまった彼女は、知恵の神…

——こんなお話があるんだ。 そう言って始まる、小さなお話。 月見の合間に語る、誰かのお話。 昔話か噂話か。それとも御伽噺か。 紅色に月が咲き誇るまでのつまみとして、君に語ろ…

女王・台与の命で伊勢平定に向かった騒速は、かの地を治める伊勢津彦の遁走後、人々を束ねることに。 伊勢津彦の娘と婚姻するよう申しつけられ、妻の狭依を想って悩むが、新たな問題が持ち上…

　遠い昔の豊(とよ)葦原(あしはら)中津(なかつ)国(くに)。 　老夫婦アシナヅチとテナヅチはすでに七人の娘をヤマタノオロチに生け贄(にえ)として差し出した。 　そして今さらに最…

七天神話は、日本神話で登場する天気に関する神様が人間に恩恵を授けるという言い伝え。その恩恵は人の悩みに入り込み、様々な症状を引き起こす。 そんな呪い的な症状に巻き込まれた少女に…

天之比登都柱（あめのひとつばしら）とも呼ばれる伊伎洲（いきのしま）に、月神と雷神の末裔が降り立った。 二つの氏族は交わることなく並存していたが、ある日、月読の嗣子が雷の娘に恋をす…

『草食信仰森小説賞』によせて書きました。ジャンル設定をホラーにするかどうか迷いました。よろしくお願いします。 ちなみに、作中に登場する神社や風習はフィクションです。 2020年…

◆或る日、軽い気持ちで髪を梳いていると、驚愕のできごとに――！ ◆登場人物 八乙女美々華（やおとめ・みみか）：美しいものが好き。 八乙女茶羽（やおとめ・さわ）：美々華の母。…

一つの夜。その夜とは、どこからどこまでを切り取って夜というのか――？ そんなあったかもしれないお話。さくっと何も考えずにお読みください。 香鳴裕人様の企画「同題異話SR -Au…

神々が住まう世界『神界』のアマテラスにいたスサノオは、草薙剣を補完するという役目を担うことになる――。（スサノオの旅） ほか数作を収録した連作短編集です。 ■本作に収録された…

【あらすじ】 　少女カグヒメは、祖父母から「始祖」と呼ばれ、そのことに対して不満を感じつつ山奥で祖父母と共に暮らしていた。 　ある日、一人遊びをしていたカグヒメは、突然現れた水神…

――大人になって気づく。自分はいつも、大人の知らぬ逢魔が時を歩んでいたんだと。 大人になる前の、ほんの数日の、在りし日の熱病の様な、少年少女の短い物語。 熱に伏す”私”は、枕元…

夜を統べる貴神・月読は、姉である太陽神・天照大御神の目を盗んで、保食神と恋仲にあった。身を削ってでも新しい作物を献上するよう保食神にせまる天照大御神に、月読は反旗を翻す。 日本神…