「作中作」を含む小説

　D大学ミステリ研究会は、思わぬ出会いから孤島の邸宅に招待されることになった。そこは古代ギリシャの時代に染められた異色の島であり、ギリシャ神話に登場するオリュンポスの神々の神像が…

恐れながら、読者諸君はご存知だろうか。 私たちが住まう、広大無辺に見えるこの世界を、『狭界(セカイ)』と呼ばう者たちがいることを。 ただ、どうかすぐに怒らないで、この先を聞いてほ…

本作はとある王様がとても難しい選択を迫られるお話です。作中で正解は示されませんし、そもそも無いと思います。きっと読者様の数だけ正解があるのでしょう。 たった２０００字ほどの短編…

　柳間詩織《やなぎましおり》は中学三年間を帰宅部で過ごし、そのことに密かなコンプレックスを抱いていた。 　中学三年生の九月、詩織は小説ラブの同級生――二階堂文雄《にかいどうふみお…

主人公、青川周作（あおかわ　しゅうさく）は自分で作ったプラモデルを電子情報に置き換えて、戦わせる、プラモバトルにはまっていた。 友達は少ないが、幼馴染で同じクラスの金原なぎさ（…

文章表現についての文章です。 カテゴリがSFなのには、ちゃんと意味があります。

ふと手に入った一週間の休日。ゴートラスタ島で、心を休ませ、遊ばせながら、作家Ｙの不思議な作品に思いを馳せる主人公。

ゆるい読書人を自認する有村瑞希は霧乃宮高校文芸部に入部する。 そこにはミステリマニアの鈴木早苗、海外の古典を愛する北条亜子、そして圧倒的読書量がありながら他人に本を薦めない結城恭…

2000字以内で、架空の百合小説（清×紫）の「一場面」を書く企画に参加しました。（カクヨム準拠で1985文字です） Yohクモハさん作、下記の小説のスピンオフ企画です。（主人公の…

【台風にまつわる三連作】第二作。 ゆるやかにつながる三つの短編です。よろしければ順番にお楽しみくださいませ。 台風が間近に迫る日、少女が部屋を訪ねてくる。少女が突きつける要求と…

180㎝を超える高身長、少年のような低めの声、中性的な見た目、そして、容姿端麗、文武両道。そんな彼女—結城水蓮—のあだ名は王子様。リーリエ女学園の生徒達の憧れの的。いわゆる女子校…

目が覚めたらそこは病院のベッドの上。目の前には見知らぬ男性。彼曰く、私はどうやら階段から足を踏み外したらしく、その衝撃からか彼のことは疎か自分のことさえ分からなくなっていた。男性…

「同性同士の行為は不貞行為にはならない。だからこれは罪じゃない」 そう言って彼は、泣きながら僕を抱いた。 女性と結婚した既婚者である僕を。 この作品は拙作<私達はここにい…

　夕立の降る八月某日。とある一軒家のリビングで、大学二年生の「僕」は、二つ年下の女子高生の「後輩」と二人きり。もう少し仲良くなりたい、と「僕」が取り出したのは自作の掌編小説だった…

推理作家になって十年。 筆が止まってしまった彼のもとに、甥が訪れる。 高校生の甥が書く脚本は、かつて彼が望んだようなミステリーで・・・ それを読んで書くべきこと、書きたかったこと…

二十三歳の僕・宮内透と同年の女の子・遠野由芽。大学時代、仲のよかった僕たちは県立図書館で偶然再会した。大学四年生になって見かけなくなってからおよそ二年ぶりに見た彼女。それで不思議…

板ヶ谷は、一文字も小説を書かない天才作家。なぜか同じ高校の作家仲間とワイワイやる彼の日常。過去を背負いつつ、今日も妙な創作論をぶつのだった。※最後まで書き溜めがあります。2020…

今日もタダシに自作ミステリを挑んできたリツ。内容は『カオル』だらけの事件だった。 『KAC2020 ～カクヨム・アニバーサリー・チャンピオンシップ 2020～』5回目お題「どん…

『朽ち果つ廃墟の片隅で』の重要な登場人物の一人、 望月義一が編集長を勤めている、雑誌オーソドックスからの抜粋や、 また雑誌と同じ名前を冠したラジオ番組と、それに続いて後から始まっ…

東のプリンス・大路詩音。西のウルフ・大神響。 音楽界に燦然と輝く若きピアニストと作曲家。 見た目爽やか王子様（実は負けず嫌い）と、 クールなヴィジュアルの一匹狼（実は超弱気）、 …