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  • 書かれていることには、私もほぼ同意です。

    とくに、売れることや数値だけが価値の中心になっていくと、作品そのものだけではなく、書き手や読み手の感覚まで細っていく、という点には強く頷きました。
    そのうえで、私はもう一つ気になることがあります。
    それは、読者が行間や余白から物語を受け取り、自分の内側で想像を育てる力まで、少しずつ奪われていくことです。

    エンタメ小説は文学ではない、そこまで求めるものではない、という考え方もあると思います。けれど、これほど大きなプラットフォームだからこそ、まだ読み慣れていない読者を、そうした読書の楽しみに出会わせる役割もあるのではないでしょうか。
    分かりやすさや即時の快楽だけではない、余白を読む面白さ、自分の中で物語がふくらんでいく感覚、読み終えたあともしばらく心に残る作品との出会い。そういう体験への入口を、どこかで示してくれる場であってほしいと思います。

    文学を愛する読者層そのものが消えるとは思いません。ですが、脳内の即時的な快感だけを追う消費型の読み物とは別に、長く心に残る作品へ触れるきっかけを、プラットフォーム側が何らかの形で渡せたなら、今いるエンタメ読者の一部が、まったく別の読書体験に目を開かれる可能性は確実に増えるはずです。
    それは一時の満足ではなく、その人の中に長く残る財産になる気がします。

    効率や数字だけでは測れないものを、文化の側がどう守るのか。とても考えさせられる文章でした。

    作者からの返信

    青羽 イオ様

    再びの感想ありがとうございます。

    >読書の楽しみに出会わせる役割

    ああ、なるほど!
    漫画の話ではありますが、刃牙道での徳川光成が強者と強者を出合わせる「結婚相談所」との例えがあるように、読み慣れていない読者と作品を出合わせる「結婚相談所」としての投稿サイト、プラットフォームでなければなりませんよね。
    今後は作家が消費する作品だけでなく、何かを求める読者を引き合わせてあげるための作品作りをしなければならない――深い示唆をありがとうございました。

  • 始めまして。
    お邪魔します。

    話の内容に大変共感した次第です。
    私も常々、単一評価指標に対する行き過ぎた最適化は衰退を招くという考えを抱いていました。
    これはWEB小説だけに留まらず、世の中の様々な分野で生じる社会問題の一つだと私は考えております。
    有効な対策は、評価指標を適宜変更・更新し続けるくらいしかないのではないでしょうか。
    でも現実的、そして歴史的にはそうはいかず、分野の衰退と別分野の勃興といった形で新陳代謝が生じてきた。
    私はこのように解釈しています。

    何か、いい方法があるといいんですけどねぇ。
    差し当たり、WEB小説に限った話で言えば、作品を歪ませているのは現在のKPI(PV、ランキング、読者の評価速度)だと私は捉えており、ここを高度なものに修正できればいくばくかの延命は図れるのではないか、とも考えています。
    ランキングシステムを含む作品評価の高度化、プラットフォーム側が真剣に考えて何かやってくれないかなと日々願って過ごしております。

    作者からの返信

    ジャパンプリン様

    本コラムへのレビュー並びにコメント、誠にありがとうございます。

    現在の小説投稿サイトは、運営側がユーザーを定着させたいという思いから、ランキングや読者の評価速度といった指標(KPI)を重視せざるを得ない構造があります。無料で利用させていただいている以上、そこは否定しきれない部分――。
    しかしながら、それがいつしか歪なものへと変貌し、作品の評価基準そのものが狂ったものになってしまったと感じることも少なくありません。

    人間の「誰かに認められたい」「書籍化したい」という欲と、大資本のビジネス面が過剰に結びついた結果、特定のコミュニティの良さや多様性を崩してしまうのは「様々な現実の社会問題」と共通する構造ですね。

    プラットフォーム側による評価システムの高度化は私も日々願っておりますが、一つの手立てとして「多様な作品が評価される空気作り」をしていくしかないのではないかと思っています。
    そのためにも、我々や運営側が現在の評価指標だけに囚われず、きちんとした作品や様々なジャンルのものを発信し続け、読者の方々に「新しい風」を感じていただけるよう努める。最近はそのように感じております。

    編集済