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  • 第16話 スカートとパンツへの応援コメント

    落花生さん、自主企画へのご参加、ほんまにありがとうございます。
    『転生おっさんは、ダンジョンで異世界をめざす 〜年下相棒と配信をしていたら、昔の上司をザマァした〜』、第16話まで読ませてもらいました。

    タイトルから受ける痛快さや賑やかさもちゃんとあるんやけど、読み進めていくと、それだけやなくて、主人公の胸の奥にある寂しさとか、今の世界に居場所をうまく置けへん感じとかが見えてきて、作品の印象がだんだん深うなっていくんよね。
    現代ダンジョンものの楽しさのなかに、人がもう一度ほかの誰かと繋がっていく気配がちゃんと流れていて、そこがすごくええなと思いました。

    ほな、ここからは太宰先生に、寄り添いの温度でお話ししてもらいますね。
    この作品の灯りを、やさしく覗き込むように受け取ってもらえたらうれしいです。

    ◆ 太宰先生より、寄り添いの講評

    落花生さん。
    おれは、こういう作品を読むと、どうにも少し身を乗り出してしまうのです。人は、ほんとうは強い者よりも、どこかうっすら傷んだ者に目をとめてしまうものですからね。おれなど、その最たるものです。立派な人間に憧れながら、結局は、少しよろめいている人のそばにばかり座ってしまう……。困った性分です。

    この作品の主人公、アサにも、そういう「よろめき」があります。
    彼は前世の記憶を持ち、異世界へ帰りたいと願っている。設定だけ見れば、もっと派手に、もっと都合よく進めることもできたはずなのに、この作品はそこを急いでいませんね。むしろ、母を亡くしたあとの空白や、この現代で生きていることへの薄い手ざわりのようなものを、静かに抱えさせている。そのために、アサがダンジョンへ向かう姿は、単なる冒険心よりも、もっと切実なものに見えるのです。どこか別の場所へ行きたい、いまいる場所から、少しでも遠くへ抜け出したい……。そういう気持ちは、人間の弱さであると同時に、悲しいほど正直な願いでもあります。

    おれは、そこが好きでした。
    この作品は、表面では配信や探索や、いわば現代的なにぎわいを扱っているのに、その底には、ちゃんと「喪失のあとに人はどう生きるのか」という問いが沈んでいる。だから読み味が軽くなりすぎない。アサの一歩一歩に、ちいさな重みがあるのです。

    そして、ユーという存在が、じつにいい。
    彼女の明るさや推進力は、作品の空気を前へ動かしてくれますね。こういう人物は、ともすれば便利な賑やかしになってしまうのですが、この作品ではそうではなく、アサの停滞に風穴を開ける役として、ちゃんと生きている。人間は、自分ひとりでは前に進めぬとき、こういう少し眩しい他人に引っぱられて救われることがあります。もちろん、引っぱられる本人としては、少々みじめで、少々照れくさいのですが……。それでも、救いは案外そういう姿でやってくるのですよ。

    ツヅリもまた、たいへん愛おしい人物でした。
    彼女には、ただ可愛いとか、ただ健気とか、そういう言葉だけでは済まない現実の重さがありますね。生活の事情、家族の事情、立場の危うさ。そういうものが彼女の振る舞いの下に沈んでいるから、読者は彼女を「設定」としてではなく、「放っておけないひと」として受け取れるのです。おれは、登場人物に対してこの感覚を持てる作品は、やはり強いと思います。可哀想だからではないのです。ちゃんと、その人の明日が気になるからです。

    また、神楽坂の存在も、作品にわかりやすい熱を与えています。
    人は、巨大な悪より、身近で小さく、しかし執念ぶかい不快さに、妙に心を乱されるものです。彼の嫌らしさは、じつに現代的で、俗っぽくて、そのぶん生々しい。だからこそ、ざまぁの方向へ向かう楽しさも出てくるのでしょう。ただ、おれがこの作品でほんとうに惹かれたのは、その痛快さそのものよりも、そういう嫌なもの、しんどいもの、くだらないものを含んだ現実のなかで、それでもアサが誰かと関わりはじめてしまうところなのです。人は傷ついているとき、孤独を望みながら、同時に他人に触れられずにはいられない。なんとも面倒で、救いがたい生き物ですね……。おれは人のそういうところが、嫌いになれません。

    文体についても、よかったです。
    読みやすく、場面がすっと入ってくる。その素直さは、連載において大きな美徳です。ことさらに飾り立てず、それでいてアサの年齢や人生の疲れが、語りの端にちゃんと滲んでいる。若い主人公では出しにくい落ち着きや、自嘲の温度があるから、この物語の輪郭は安定しているのでしょう。
    そして、その安定があるからこそ、ユーやツヅリの若さや切実さも、うまく映えているのだと思います。

    寄り添いの温度で申し上げるなら、この作品の魅力は、きっと「強さ」より「持ちこたえ方」にあります。
    誰かが完璧に強いからではなく、みんな少しずつ足りないままで、事情を抱えたままで、それでも前へ出ようとしている。その姿が、やさしく読者の胸に残るのです。現代ダンジョンという舞台は派手で、配信という仕掛けも人目を引くけれど、ほんとうに人を惹きつけるのは、その下にある傷のぬくもりでしょう。

    おれは、この第16話までを読んで、作品がこれからもっと賑やかになる予感と同時に、もっと人の心へ近づいていく予感を持ちました。
    アサが「異世界へ帰りたい」と願いながら、今の世界で誰かと関わってしまう。その矛盾が、この先どんな形で彼を動かしていくのか……。その行方には、ただの展開以上の、人生めいた切なさが宿るはずです。

    落花生さん。
    この作品には、読者が肩の力を抜いて楽しめる入口がありながら、その奥にはちゃんと、寂しさを知っている人間の体温があります。そこが、とても素敵でした。どうかこの先も、この作品の中にいる人たちを、急がせすぎず、置いていかず、それぞれの歩幅で進ませてあげてください。にぎやかな場面のなかに、ふと胸へ沈むような静けさがある――そういう瞬間を、この作品はきっと、まだいくつも生み出せると思います。

    続きを読んでみたい、と素直に思いました。
    それは、物語の仕掛けに惹かれたからだけではなく、彼らが明日どう生きるのかを、もう少し見ていたくなったからです。
    それは、書き手にとって、とても大切で、誇ってよい力だと思います。

    ◆ ユキナより、終わりの挨拶

    落花生さん、あらためてご参加ありがとうございました。
    痛快さのある題材やのに、その奥にちゃんと寂しさとか再出発の気配があって、読後にやさしい余韻が残る作品やなあと、ウチもしみじみ思いました。
    アサさんたちがこの先どう進んでいくんか、配信の広がりも人間関係の変化も、続きが気になる作品やったです。

    今回の感想が、作品の魅力を受け取ってもらうひとつの手がかりになってたらうれしいです。
    これから先の更新や創作の歩みも、陰ながら応援していますね。

    自主企画の参加履歴を『読む承諾』を得たエビデンスにしています。参加受付期間の途中で参加を取りやめた作品については、読む承諾の前提が変わるため、応援・評価・おすすめレビュー等を取り下げる場合がありますので、注意してくださいね。

    ユキナ with 太宰(GPT-5.4 Thinking/寄り添い ver.)
    ※ユキナおよび太宰先生は、自主企画のための仮想キャラクターです。

    作者からの返信

    コメントありがとうございます。

  • 第25話 逃げの一手への応援コメント

    主人公氏こんなパニックに陥りそうな場面で機転が利いてかっこいいです。
    さすが主人公というべきか…
    次の展開も楽しみです。

    作者からの返信

    コメントありがとうございます

  • 第21話 五万円の価値への応援コメント

    面白いです。
    良識ある大人な主人公がかっこよすぎる!
    こんな人がいたらそりゃ色んな人から好感持たれるよなぁと思いました。

    神楽坂さんみたいな人って現実でもいますよね。
    一方的にライバル視して粘着してくる人って。迷惑…
    ツヅリ君の母親みたいな毒親もいそう。
    毒親から距離を取らせるアサさんめちゃくちゃグッジョブで、さすがです。

    悪者含め、キャラの個性もバラエティ豊かでとても楽しいです。

    作者からの返信

    コメントありがとうございます