第23話 殺人鬼の最期

 拘置所の中で、死神は一人の男の首に鎌をかざした。


「自分が殺した人間に殺されるのはどんな気分だ?」


「最悪な気分だよ」


 布団の中で男は薄ら笑う。


「俺はお前にもっと苦しんで死んで欲しかった」


「じゃあ、鎌を納めればいい。生きている限り、俺は苦しみ続けるだろうからな」


「そういうわけにもいかない。寿命はもう既に決まっているんだ」


 全能の神の命令がなければ、生き地獄を味あわせてやるのに。


「俺はお前を恨み続けるだろう」


 目を細めると、死神は男の首を掻き切った。身体から男の魂がするりと抜け、それをゴミ袋に押し込める。こんな奴はゴミ以下だ。そんな思いも込めて。

 死神が後に後悔の念を口にしたのは言うまでもない。

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