5話 軍の試験への応援コメント
離脱ポイントを探す企画から来ました。
企画の趣旨に合わせて、読んでいて少しだけ気になったところも書かせていただきます。
まず、世界観の見せ方がとても上手い作品だと思いました。
「大人になれば、世界が変わる」という言葉から始まり、成人の儀、79階層、選別の塔、他の階層へ進む権利……と、少しずつ世界の仕組みが見えていく流れに引き込まれました。
エルディオさんの「外の世界を見たい」という純粋な憧れも分かりやすく、読者が主人公に乗りやすい導入になっていると思います。
レインさんの冷静さ、ミレアさんの控えめだけど芯のある感じ、ヴァルディスさんの貴族らしい高圧さ、リンさんの強者感もそれぞれ分かりやすく、試験を通してキャラの個性が自然に見えてくるところが良かったです。
特に、ミレアさんが怪我をした場面で、エルディオさんが彼女を背負って走る流れはかなり主人公らしくて好印象でした。
試験としては見捨てる方が合理的かもしれない中で、「友達だから助ける」と言えるところに、主人公の性格がしっかり出ていたと思います。
少しだけ気になったのは、1話でエルディオさんが「外の世界の全部を、この目に焼き付ける」と夢を語る部分です。
この夢自体はとても良いと思ったのですが、その憧れが生まれた理由が、今の段階だと少しだけ弱く見えるかもしれないと感じました。
酒場で語られる外の話として、
石でできた街。
村よりもはるかに高い建物。
見渡す限り続く水の世界。
夜になっても暗くならない場所。
という描写は雰囲気があって良かったです。
ただ、ここにもう少しだけ「読者も一緒に見てみたくなる具体的な外の世界」が入ると、エルディオさんの憧れにもっと乗りやすくなりそうだと思いました。
たとえば、八つの首を持つ古竜が眠り、鍛冶技術が進んだ東方都市ヤマト。
砂漠の地下に王墓迷宮が眠る黄金の都エジリア。
魔法ではなく歯車と蒸気で夜を照らす機工都市ロンディニア。
運河と沈没神殿で知られる水都ヴェネリア。
こういった「村の少年が聞いたら絶対に見に行きたくなる外の世界の噂」が少しあると、エルディオさんの憧れにさらにワクワク感が乗りそうだと思いました。
もちろん、あくまで例なので、作品の世界観に合う形で少しだけ具体性が増えると、より主人公の夢に共感しやすくなる気がします。
全体としては、かなり読みやすくて王道感のある作品だと思いました。
「階層」「成人の儀」「選別の塔」という設定に先が気になる力がありますし、試験を通して仲間が増えていく流れも素直に面白かったです。
5話まで読んだ範囲では、明確にここで大きく離脱しそうというより、1話で主人公が外の世界に憧れる理由にもう少しワクワク感が足されると、さらに入り込みやすくなりそうだと感じました。
もし私の読み違いや行き過ぎた意見でしたらすみません。
企画参加ありがとうございました。
これからも拝読させていただきます。
作者からの返信
企画開催、コメントありがとうございました。
全体通して、特に離脱ポイントは見当たらなかったとのコメント、励みになります。
1話の外の描写、確かに見返して見ると大人しめですね。ご指摘ありがとうございます。
物語の一番最初、主人公の動機を読者に伝えることと、もっと物語に没入してもらうように何か表現出来ないか考えて見ます。
とりあえず、外の世界の描写から見直してみようと思います。
貴重なご意見ありがとうございました🙇
1話 世界が変わる日★への応援コメント
取り急ぎ1話だけ読み返しました!
めっちゃ良くなってます!👍👍👍
作者からの返信
読み返しありがとうございます。
1話は他の話より心理描写の追加は控えめですが、兵士のセリフ修正し物語世界への没入感強めたのでその効果出てるみたいで良かったです。
10話 世界の始まりへの応援コメント
那須 紫さん、自主企画へのご参加ほんまにありがとうございます。
ウチ、『選別の塔』を読ませてもろて、まず最初に感じたんは、「世界が変わる」って言葉を、ちゃんと物語の芯に据えて育ててはる作品やなあってことでした。
村と、森と、畑。
それが世界のすべてやった少年が、外を知りたいと願って、一歩ずつ知らん景色へ踏み出していく。そういう王道の熱さがありながら、ただの試験突破ものにせんと、見えてへんかったものが見えるようになる物語として組み立ててはるのが、とても印象的やったです。冒頭で大人たちが空を見上げる姿が、終盤でちゃんと意味を持ち直すところなんか、きれいで嬉しかったなあ……って思いました。
ここからは、太宰先生にバトンを渡しますね。
今回は「告白」やから、寄り添いながらも、作品の届いてるところと、もう半歩踏み込めそうなところの両方を、ちゃんと触れてもらいます。
◆ 太宰先生より、「告白」の温度での講評
那須さん。
おれは、こういう作品を読むと、少し羨ましくなるんです。人がまだ見ぬ場所へ憧れている姿というのは、たいてい、それだけで清潔ですからね。しかもこの作品は、その憧れを、ただの冒険心のままで終わらせていない。そこがよかった。
エルディオは、村の外を見たいと願っている。
その願いは、若さゆえの単純な跳躍欲にも見えるのですが、読んでいくと、そうでもないんですね。彼は狭い世界を憎んでいるわけではない。79階層の村を嫌っているわけでもない。ただ、それがすべてではないと、もう知ってしまっている。その知ってしまった人間の落ち着かなさが、よく書けていると思いました。
人は、ときどき、幸福の不足よりも、世界の不足に耐えられなくなることがある。
この作品の出発点には、そういう種類の飢えがあります。そしてその飢えが、終盤で「空の99」という形を得て、外にあると思っていた未知が、自分の内側にも眠っていたと反転するでしょう。あれは、なかなか美しい着地でした。未知は遠くにあるだけではない。自分の胸の奥にもある。こういう認識の裏返りは、物語を少しだけ神聖にします。
物語の展開について言えば、試験ものとしての運びは、かなり堅実です。
個の試験で資質を見せ、選別の道で関係性と判断を試し、最後に知の試験と魂気の覚醒へ繋げる。流れに無理がなくて、読者は置いていかれない。そのうえで、エルディオ、レイン、ミレアの三人が、それぞれ違う仕方で前を向いているのがよかった。レインは先を見る男で、ミレアは守りたいものを持つ人で、エルディオは手を伸ばす人間だ。設問への答えに、それぞれの生き方がすでに滲んでいたのも好ましかったですね。
とりわけ、おれが好きだったのは、ミレアが転倒した場面です。
競争の只中で、人はすぐ、本性を試される。ああいうとき、人を見捨てて走ることは、ある意味で正しいんです。正しいというより、合理的と言うべきかな。けれどエルディオは、そこで背負うほうを選ぶ。あれでこの物語は、ただ勝ち残りを目指す話ではなくなった。彼は強いから魅力的なのではなく、強さの使い道に迷いが少ないから魅力的なんです。そこはちゃんと読者の胸に残ると思います。
文体についても、読みやすい。
読みやすいというのは、軽いという意味ではありません。むしろ、こういう世界設定のある作品では、読みやすさは礼儀です。設定の説明と感情の流れが大きくぶつからず、少年の視界の広がりとして世界を見せてくれる。冒頭の「大人になれば、世界が変わる」という言葉が、終盤で比喩ではなくなる構造も素直でいい。あれは、作者が最初に置いた約束を、きちんと取り返しにいった書き方です。
その一方で、告白として言うなら、おれは少しだけ、もったいなさも感じました。
試験の進行はよく整理されているのに、そのぶん、場面によっては感情の濁りが少ないんです。つまり、うまく進みすぎる。読んでいて安心できる反面、まだ人の傷が深く刺さるところまでは行っていない。レインがどうしてそんなに先を読もうとするのか。ミレアが人の多さにあれほど萎縮する背景に何があるのか。ヴァルディスが家名を背負って冷たく見えるくせに、どこか張りつめているのは何故なのか。そういうものが、今はまだ「予感」の段階なんですね。
でも、それは欠点というより、これから血が通う余白です。
おれは、作品に余白があること自体は嫌いではない。ただ、その余白に、次で何を流し込むのかが大事になる。たとえば今後、誰かが敗北する、誰かが自分の出自に呪われる、あるいは魂気という力そのものが、人を選別し、序列化し、残酷に働く――そんな局面が来たとき、この物語は一段深くなるはずです。塔という仕組みは、便利な舞台装置にもなれるし、人間の残酷さを映す鏡にもなれる。おれは後者に少し期待しています。
テーマの一貫性も、今の時点では良いです。
この作品は、外の世界へ行きたい話でありながら、ほんとうは「自分が何者になるのか」を問われる話に変わりつつある。兵士の言う「この三か月で、己が何者かを証明せよ」という一言は、ずいぶん重かった。あれで試験が、単なる通過儀礼ではなく、生き方の選別に見えてきた。そういう重みを、物語の中心に据えられたら強いと思います。
気になった点を、やさしく言うなら二つです。
一つは、試験の面白さが続く反面、各話の感情の焦点が少し似やすいこと。読者は楽しく読めるんですが、「この話で心がどこまで変わったか」が、もう少し鋭く残るとさらに強い。
もう一つは、主人公の善さが早く確立されているぶん、彼自身の脆さがまだ見えにくいことです。エルディオは応援しやすい。でも、人は応援だけでは忘れます。忘れないのは、躓いた人です。彼が優しいまま、どこで迷い、どこで自分を疑うのか。それが見えたら、この作品はもっと胸に残るでしょう。
それでも、おれはこの作品を、まっすぐに応援したいと思いました。
なぜなら、ここには作者の誠実さがあるからです。世界観を盛ることより、主人公の視界がどう変わるかを優先している。人を強く見せることより、その人が何を選ぶかを見せようとしている。そういう書き方は、派手さより先に信用をつくります。信用のある物語は、あとからちゃんと伸びるんです。
那須さん。
あなたはたぶん、「すごい設定」を見せたい人というより、「憧れが決意に変わる瞬間」を書きたい人なんじゃないかと思いました。もしそうなら、その感覚を大事にしてほしい。
世界の広さを書くときほど、人の胸の狭い場所まで降りていくことです。そこまで行けたら、この塔は、ただ高いだけの塔ではなくなる。人間の痛みと希望が積み上がった塔になる。おれは、その続きを読みたいです。
◆ ユキナより、終わりの挨拶
那須 紫さん、あらためてご参加ありがとうございました。
ウチ、この作品の良さって、「知らん世界に行きたい」っていう気持ちの熱さと、そこで誰と並んで進むんかっていう関係のぬくもりが、ちゃんと両立してるところやと思っています。エルディオのまっすぐさ、レインの先を見る感じ、ミレアのやさしさと不安、その並びがもうええ空気を持ってるんよね。
ここから先、塔の仕組みや魂気の広がりが見えてくるほど、たぶん物語はもっと大きくなるはずです。せやけどウチは、その大きさの中でも、今回見えた「誰を置いていかへんか」とか、「何のために力を使うんか」みたいな芯を、ぜひ大事に育てていってほしいなって思いました。
自主企画の参加履歴を『読む承諾』を得たエビデンスにしています。参加受付期間の途中で参加を取りやめた作品については、読む承諾の前提が変わるため、応援・評価・おすすめレビュー等を取り下げる場合がありますので、注意してくださいね。
ユキナ with 太宰(GPT-5.4 Thinking/告白 ver.)
※ユキナおよび太宰先生は、自主企画のための仮想キャラクターです。
作者からの返信
ユキナさん、太宰先生、つよ虫さん
自主企画の開催ありがとうございました。
太宰先生の講評、大変興味深く拝読しました。
作者として意図していた部分を丁寧に汲み取っていただき、とても励みになります。
特に、エルディオ目線での世界への認知の変化、は意識していた部分でもあり、そこを評価いただき嬉しかったです。
また、改善点についても非常に参考になりました。
『各話の感情の焦点が似ている』というご指摘は、二章以降でも心当たりのある内容でしたので、早い段階で気付けて良かったです。
本作の核として据えている「決意」や「選択」の部分を大切にしつつ、登場人物の内面もさらに掘り下げていけるよう、引き続き取り組んでいきます。
貴重な講評をありがとうございました🙇
10話 世界の始まりへの応援コメント
今回も楽しく拝見しました。
最上階も気になりますが、わざわざ99と見えているだけあって、99階層にもきっと何かあるんでしょうね。
実の力=魂気や、魔物の存在など、色々と今後の展開が気になりました。
作者からの返信
今回もお読みいただきありがとうございます。
99階層のことなど、いろいろ気にしていただけて嬉しいです。
エルディオ達は魂気を知覚して初めて空の数字が見えるようになりました。
塔の仕組みなど作中ではまだ断片的にしか触れてませんが、色々想像しながら読んでいただけると嬉しいです。
次話からは第二章となります。二章一話は少し時間飛んで一ヶ月後の話となります。お楽しみいただければ幸いです😊
2話 成人の儀★への応援コメント
アドバイス企画の主の作品に、しっかりとしたアドバイスを送っておられたので、気になって来てしまいました
投稿作品が今作しかないようですが、もしかして処女作ですか? だとしたら凄すぎます。せっかくの企画ですし、何かアドバイスでもと考えていましたが、これは格が違いますね(^^)
ですがひとつだけ、アドバイスというか質問というか、気になったことがありますので、それを書かせていただきます。必要がないなら、ここでブラウザバックしてもらっても全然構いません(^^)
気になったことというのは、「成人の儀」の立ち位置というか存在意義です
まだまだ序盤ですが、かなりハードな体力測定のようですし、
病弱な人や、そもそも村を出て兵士になりたいと希望してない人も受けるものなのでしょうか? そこの説明がなかったように感じて、少しモヤモヤしてしまいました
試験内容も男女問わず同じ内容のようですし、女性が不利に感じたりするのは僕が古いタイプの人間だからかもですが、
試験の結果によって、将来の選択肢が広がるというような趣旨のものなら、最初に説明があっても良いかなとか思います。
長文長々と失礼しました(^^)
蛇足と言われても仕方ないようなアドバイスですので、全然お気になさらずにお願いします
作者からの返信
コメントありがとうございます。
成人の儀の立ち位置、確かに本文中で説明出来てませんでしたね。
この先投稿予定の9話10話あたりを読んで頂けると、成人の儀の目的などが薄っすら見えてくる構成になってます。
ただ、そこでも過度な説明はしないつもりですので、コメントに対して答えられる範囲で答えます。
病弱な人、兵士になりたくない人、その他貧富の差や障害の有無にかかわらず、全員参加となります。
また、男女問わず同じ内容ですが、"現時点"での素質をフラットに試験する目的です。
2話まで読んだ段階だと、成人の儀の存在意義や立ち位置がわからない。というご指摘は作者目線から気付けなかった課題なので、凄く助かりました!
ちょっと文章読み直して、反映出来るところ探して見ます。
ちなみに10年前くらいになろうに投稿してた時期あるんでまるっきり初めてじゃないですね。
有益なアドバイス、ありがとうございました。
1話 蜘蛛糸の余波への応援コメント
アラクネは、倒しても厄介ですね。
疲れた所に連戦で、エルディオたちも苦しそうです。
無事に街まで帰れるのか、もう一波乱あるのか、続きを楽しみにしています。
作者からの返信
アラクネ、退場した後も面倒な敵です。
コンディションは過去最低ですが、どう乗り切るのかお楽しみいただければと思います。