第2話「帰ってからが本当の日常」

今日は、いつにも増して散々な日だった。

できたあざは、一つや二つじゃ済まないだろう。きっと家族も心配する。


そんなことを考えながら、誰にも見つからないような裏道を駆け足で帰る


無「ただいまー!」


家の中に響く声を、わざと少しだけ明るくする。

ここだけは、いつも元気でいたかった。


無「とうさーん? かーさーん?」


いつもなら、同じくらいの声量で

「おかえりー!」

と返ってくるはずだった。


返事はない。


胸の奥に、言いようのない不安が広がっていく。

気のせいだ。今日は遅いだけだ。そう自分に言い聞かせる。


結局、その日に父さんと母さんが帰ってくることはなかった。


俺は冷蔵庫を開けて、レンジで温めれば食べられるものをそのまま口に放り込む。味は、よく分からなかった。


そして布団に入り、目を閉じる。


——明日になれば、きっといつもの日常が帰ってくる。


そう祈りながら、俺は眠りについた。

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