閑話休題「派閥カイセツですっ!」

墨「……なぁ日丸」

日「なんですか?」

墨「この世界、派閥多すぎねぇ?」

日「今さらですか」


墨「名前は知ってるけど、正直ぜんぶ把握してる自信ねぇんだよなぁ」

日「それは仕方ないですよ。派閥同士、関わらない前提ですし」

墨「じゃあさ、改めて聞くけどよ。まずは王道どころから頼むわ」


日「はい。まず魔法派ですね」

墨「出たな」


日「自然の力を観測・操作して、新しい魔法を生み出す派閥です。

魔力は素質のある人にしか見えないので、科学派とはずっと対立しています」

墨「見えねぇもんは信じねぇ、信じねぇもんは分解したい。そりゃ揉めるわな」


日「次は科学派。

人類の発展と改良を目的に、義体や装置、兵器を作っています。

技術水準は他派閥より何世代も先ですね」

墨「腕とか、な」

日「……そうですね」


墨「で、最後が筋肉の国だろ?」

日「武闘派です。

肉体こそが進化の本質という思想で、鍛錬を重視します。

武器派生の多くはここが起源ですし、弱者救済も行うので人気があります」

墨「殴って助ける、分かりやすくて嫌いじゃねぇ」


日「ここまでが三大メジャー派閥ですね」

墨「助かる助かる。……で、他は?」


日「え?」

墨「いや、他にも色々あるだろ。名前だけでも教えといてくれ」


日「……墨染さん、知ってますよね?」

墨「んー?名前聞けば、だいたい分かるって感じ?」


日「怪しいですね……」


墨「たとえば知識派。

情報売って生きてる連中だな。新聞とか噂話とか」

日「階級制度があることも?」

墨「……へぇ、そうなんだ」


日「魔物派は?」

墨「人類いらねぇ派。異世界からなんか呼んでくる」

日「強さの限界は?」

墨「クマくらい」

日「雑すぎません?」


墨「キメラ派は、色んなもんくっつけてヤベぇの作る派」

日「討伐対象ですよね」

墨「そゆこと」


日「悪魔派は?」

墨「もうほぼ死んでる。力に溺れた結果だな」

日「内部崩壊と協力討伐が原因ですが……」

墨「へぇ」


日「機構派」

墨「性格悪い科学派」

日「言い方!」


墨「酒豪派は説明不要だろ?」

日「……飲めれば友達、ですね」


日「全穏派については?」

墨「腰抜けって意味の悪口」

日「ひどい」


日「……墨染さん」

墨「ん?」

日「今の説明、知らない人の話し方じゃないですよね?」


墨「気のせいじゃね?」

日「絶対嘘です」


墨「人ってのはな、秘密の一つや二つあって一人前なんだぜ?」

日「その言い回しも慣れてますよ」


墨「さ、先行くぞ。日が暮れる」

日「はいはい……本当に不思議な人…」

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