第3話 自転車で山越して朝丘へ
それから、2年足らず後の7月に昌記は地図を見ていました。昌記達が住んでいる緑野市の北に山が広がっています。簡単に言うとこの山を越えると朝丘に行けます。もうちょっと詳しく言うと緑野市の北に滝野市があってその東に竹沢市があってその東に森山市があります。そして竹沢市か森山市を北上すると朝丘に行けます。昌記は竹沢市を通ることにして竹沢市内を北上する道はまっすぐ北上する道でなく西に回り込む道を通ることに決めました。
そして当日になり、一緒に行く4人と自転車4台が揃いました。昌記の自転車だけが変速装置が無く他の3台は変速装置付のサイクリング車でした。昌記達はまず滝野市に出てそれから竹沢市に入って昌記の決めた坂道を登り始めました。昌記の自転車は変速装置が無いので、ほとんど自転車から降りて押して歩く形になりました。厩、笹沢、兎山と小さな村を抜けてコース頂上の忍山についてそこから下り坂でしたので、自転車に乗って下りました。昌記がみんなに
「わーい、忍山を越えたぞ。」
と言うと横で聞いていたお姉さんが、
「あの子達間違ってるわ。ここは音羽谷よ。」
と言いました。
登り坂が無くなったので、昌記達の自転車は順調に進んで、後ひと山越えたら朝丘と言うところまで来てお弁当休憩しました。休憩中にメンバーの1人が、森山市からの道に繋がる道を通れば山越え無しで朝丘に行けると言う情報を聞いて来ていました。昌記は予定を変えて森山市から朝丘に行く道に繋がる道をたどって朝丘盆地に出ました。ところが、朝丘盆地に入ると夕立になって凄い雨が降り出してみんなは急いで雨合羽を着ました。
朝丘市街に入っても雨は止まず、昌記達はスーパーで雨宿りしました。昌記は、
––朝丘は夕立の街だなぁ。
と思いました。
雨は止まないので、昌記達は朝丘と山野市を結ぶ国道に入って山越えして山野市内に入り山野市から竹沢市に向かう国道に入って緑野市の東隣の竹見市を通って帰宅しました。1日に100キロを越える距離のサイクリングになりましたから、その晩の昌記の両足の筋肉は一晩中攣りまくりました。
翌朝になって、昌記はやっと椿明夏の事を思い出して、
––椿明夏は綺麗になったかな。
と思って朝丘の方向を向いて投げキスしました。
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