「人」

ガモイ

第1話 ワタシ

2026年1月14日、満31歳ニートの私は今日も部屋のカーペットを背に無機質で暖かく思い出に心を這わせ携帯を手に取る。



記憶では築15年を超えた私の6畳の城は余りにも父からの無言の愛に溢れていると思う。


仕事に行けなくなり、滞納してしまったワンルームの家賃2ヶ月分に飽き足らず住民税に関しては差し押さえにより父が何年も掛けてくれていた生命保険から徴収された。


自業自得なのは重々承知である

なんなら余りにも私は恵まれているのだとすら思う。何故なら結局今日も私は何もせずこたつの中でこうしてカクヨムを使い生産性も無い文字を連ねて生きている


私は思う、これを目にした人が「私」を認めてはくれなくてもこんな「人」もいるんだと

それだけでも記憶の隅に居させて欲しいと

余りにも幼稚な私は誰とも知らぬ「貴方」の記憶にすら居場所を求めている。





31年前私は「特性」を持って産まれたが、地元では治療できず他県の大きな大学病院に移され二度だったか三度だったかの手術を受け「普通」を得た

定期的な通院と人より排便の難はあったがそれでも病院へ2時間ほどかけ家族で行き大きな公園で遊んだ記憶はある。検査も医師も嫌いだったが公園で遊ぶのはわたしにとって何よりものご褒美だった

大好きなお父さんとお母さんに姉兄妹、「普通」とはまだかけ離れていたかもしれない私だが叱られたり喧嘩したり、本当に幸せだったと今なら心から思える。


小学生に上がる少し前まで、は。


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