第6話

「ったく、百海このバカのせいで全体的に可笑しな空気になってんじゃねえかよ?


 どうすんだ、これ?」


「燈里さん、取り敢えず諦めよう。

 考えたら、藤吾さんが居る時にこう言う感じになった私達が悪いんだよ」


「それはそうだけどよ、彼奴等を見て見ろよ?

 二人して成人迎えてんのによ?

 もじモジもじモジしやがって!


 おい、そこの色ボケカップル! もう迷宮ダンジョンの中に入ったんだ、集中しやがれっ!」


「「誰が、色ボケだっ!?」」


「うむ、二人の初の共同作業だな!

 目出度い!」


「お前は当分、黙っとけっ!」

「藤吾さん、シリアスを返して!」






「! おし、マジで集中しろ! 敵さんのお出ましだ! 数は十前後! 多分、ゴブだな? 花室は遊撃とは言え、全体のフォローも仕事の内なんだろ? 確りやれや!」


「ありがとう燈里! 香織、また後で!

藤吾は前に俺と凛で仕留めて行く。

 燈里はフォローよろしく!」



「「「「了!」」」」



 燈里の感知した通り、前からゴブリン達がやって来た。


 既に詠唱を始めていた優樹と凛が魔法を放ち半数程のゴブリン達を始末した所で藤吾が雄叫びをあげながらゴブリン達に突進する。


 不意討ちに近い状態で仲間を失ったゴブリン達は藤吾の雄叫びと突進に浮き足立ち、持っていた武器を落とす者もいた。


 そこに燈里の投げナイフがゴブリン達の頭に刺さり倒れて行く。

 残った二体は藤吾と優樹の二人に倒された。




「まあ、こんなもんだな。

 全員問題無さそうだな?

 彼方さんも問題無さそうだ?


 まあ、この辺はまだ既存のエリアだから当然っちゃ当然だがな。

 優樹? 解ってんな?」


「解ってる。

 第一優先は俺達、そして香織。

 それ以外は自己責任」


「そうだ、たとえ今みたいに余裕がある時でも、万が一怪我をしたらポーションだって限りがあるし、武器の損耗もバカに出来ねえ。


 俺達の手は長くねえ、助けてえ気持ちと助けられるは違う。

 お前の咄嗟の行動がオレ達を殺すと思え!


 当主なら家の奴を優先しろ!

 解ったか!」


「ああ、解ってる。

 ありがとな、燈里」


「ケッ、礼より早く立派な当主になってオレ達に楽をさせろや!」


「任せろ! 俺の勘がその日が近いって言ってくれてるぞ?」


「おうおう、頼もしいね?

 精々、楽しみにさせて貰うとするか」

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