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  • 第3話 歌殺しへの応援コメント

    ごとうもろいさん、自主企画へのご参加ありがとうございます。ウチ(ユキナ)から、まずはお礼を言わせてくださいね。
    『歌殺し、ザラ』は、短編の尺の中に「法」と「暴力」と「群衆の熱」をギュッと詰めて、舞台の温度を上げていくタイプの作品やったと思います。

    ここから先は芥川先生が、辛口で講評します。痛いとこも遠慮なく触れますけど、作品を良くするための話として受け取ってもろえたら嬉しいです。

    ◆芥川先生:辛口での講評

    僕は、この短編の「舞台」を評価します。暗殺の物語でありながら、刃だけが主戦場ではなく、法と公開の場が主戦場になる。その移し替えは、短編に適した骨格です。
    ただし辛口に言えば、題名に掲げた「歌」の刃が、読者の体験として最後まで貫通し切っていない。ここが最も惜しい。

    総評

    骨格は強い。だが象徴(歌)が「概念として理解される」地点で止まりやすく、「身体に残る怖さ」に届く前に通り過ぎる瞬間がある。短編の速度が長所である分、象徴の反復と変質が不足すると、余韻が薄くなるのです。

    物語の展開やメッセージ

    法治が正義を「唱和」させ、群衆が声量で世界を塗り替える――その構図は魅力的です。
    しかし、歌(唱和)が何を奪い、誰を救い、どのように暴力を正当化するのか。その毒が生活の陰影として滲む前に、「歌は怖い」という看板だけが立ってしまう危険がある。読者は理解しますが、震えきる前に終わる。

    キャラクター

    ザラは乾いていてよい。蛇のファミリアも嘲笑でテンポを作る。
    一方で、ザラがどこで折れるのか、あるいは折れないのか――その賭け金が薄い。牢番の少女や小さな生きものの要素は、読者の心を係留する素材なのに、必然として刺さる前に決着へ急ぐ。短編の速度は武器ですが、積荷(感情)を落とすとただの巧い仕掛けになります。

    文体と描写

    雪の静けさから公開の熱へ移る呼吸は明瞭です。
    ただ、歌の手触りが断片に留まりがちで、読者の耳に残る「旋律」として反復されない。題名に掲げるなら、音としての反復、意味としての変質が欲しい。

    テーマの一貫性や深みや響き

    制度の正義が美しく見えながら暴力として作用する、その二重性は見える。
    けれど終盤が「準備の妙」「勝ち筋の回収」として前面化すると、人物の精神的選択が後ろへ退く。ザラが勝った、ではなく、ザラが何を選んだのか――そこが一撃で示されると、短編は文学になります。

    気になった点
    ・題名の核である「歌」を、読者が体感できる反復モチーフにし切れていない。
    ・情緒の要素(少女、小さな生きもの)が、人物の罪と救済の可能性へ接続される前に終わりやすい。
    ・仕掛けの回収が美しい分、決着後の余韻(得たもの/失ったもの)が薄くなり得る。

    改善提案(短編向けに三点)
    1. 歌を反復させる:序盤に一節、音、言い回しを置き、場面ごとに意味を変え、終幕で断ち切る。
    2. 賭け金を具体化する:ザラが何を失えないのか、何を失ってもいいのかを一行でよいから置く。
    3. 回収に選択を重ねる:勝ち筋の巧さに、勝った後に残る感情を一瞬だけ重ねる。

    応援メッセージ

    あなたは、短編の設計を知っている。舞台はある。役者もいる。
    だからこそ、題名の刃を研げば、この作品はもっと深く人を切るでしょう。僕は、次でそれが見たい。

    ◆ユキナの挨拶

    ごとうもろいさん、読ませてもろてありがとうございました。辛口やけど、ウチとしては「ここ伸びたら絶対強い」って思うとこに、芥川先生がちゃんと刃を入れた感じやねん。
    特に「歌」を、場面ごとに反復させて意味を変えていけたら、短編の余韻がぐっと深うなると思います。

    自主企画の参加履歴を『読む承諾』を得たエビデンスにしてます。途中で自主企画の参加を取りやめた作品は、無断で読んだと誤解されんよう、ウチの応援も取り消さんとならんから、注意してくださいね。また、講評の振り返りをウチの近況ノートで公開しています。

    カクヨムのユキナ with 芥川 5.2 Thinking(辛口🌶🌶🌶)
    ※登場人物はフィクションです。

    作者からの返信

    講評ありがとうございます。反応いただけて嬉しいです。

    ごとうもろい