こっそり料理してる事がバレて、ガイコツ王子と政略結婚させられました。あれれ?私の料理でふっくらされたら、普通にかっこいい…!?

ツキノ

第1話 料理バレる!

みんなが寝静まった頃…


私はおもむろにベッドから起き上がり、エプロンを引っ掛けた。


私の名前はエレナ=ウィザード。

ウィザード家のご令嬢。

と言うのは転生した後の姿であり、元々は地球の日本という場所で、小さなレストランを営んでいた。

根っからの料理好きで、料理の楽しさが忘れられない。


私はその日もフライパンを振るのだった。


困ったことに…

この世界では、料理というものは下女の仕事であり、侯爵令嬢は乗馬したり、ピアノを引いたり、社交ダンスを踊っていれば良いらしい。

そーんなつまらない人生は、私はごめんである!


そした、出来上がった料理を器に盛り付けていると、父親が起きてきた。


水を飲みに来たらしい。


「お、お前っ!

エレナ!


な、な、なんだ、その料理は…!?

おぉぉぉ…!

まさか、お前が作ったというのか!?」


「お父様、美味しいですわよ、お一ついかが?」


それから、母親も起きてきて大騒動である。

料理など令嬢にふさわしくない!と説教を延々と受けた。


しかし、私の気持ちは変わらず、料理できないくらいなら死んだ方がマシだ!と言ってしまった。

両親は大変に気を落とし、それから、私は夜出られないように部屋に外鍵が付けられた。


あぁぁぁぁ…

このまま私の人生って虚しく終わっていくのかしら?


そう思って涙する日々。


しかし、神様は私を見捨てなかった。


私に婚姻の話が持ち上がったのである。

相手方には、料理が趣味だという話も通してあるという。

その相手とは…










女性たちから恐れられるだ。


ガイコツ王子とは、もちろん、ニックネームであり、本名はシャルナーク=E=ツヴァイとおっしゃる…らしい。


その容姿はガイコツのようだ、と後宮でも嫌われており、嫁の来てがなかったそうだ。

そこで、料理令嬢の私に白羽の矢が立ったということ。

もしも、ガイコツ王子の嫁に来てくれるならば、料理は作っても良い、という事である。


私は二つ返事で、了承した。


「本当にいいのか…?」


父はそう聞いてくるが…


「問題ありませんわ。

ここで閉じ込められるのは、もう懲り懲りですの。」


私はそう言い残してさっさと実家を後にした。


王宮からの迎えが来て、私は料理道具だけボストンバッグに入れ馬車に乗った。


「エレナ様、後宮までの案内をさせていただきます、アルフレッドと申します。

よろしくお見知り置きを。」


「こちらこそよろしくお願いします。」


私は既にワクワクしていた。


今夜は何を作ろうかしらっ?


馬車はゆっくりとツヴァイ城への道を進んでいく。

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