一から七廻目まで
一廻目 前 経験値5倍ってチートですか?
「ここは?」
白い空間だ。僕は夢でも見ているのだろうか?おおっ。ついに目の前に天使の幻覚が見えてきたぞ。これはまずい。
「あなたはこれから異世界に転生します。」
「その前に、チートを一つ差し上げますから選んでください。」
よくあるテンプレを目の前の天使らしき者が言った。
「じゃあ最初からレベルカンストで」
「......無理です。」
「じゃあ獲得経験値1000倍で」
「無理なので5倍にしますね」
「さあ、転生しなさい」
「ちょっと待って、5倍ってチートなn」
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「......ですか?」
「大丈夫ですか?」
うっすらとした意識の中そんな声が聞こえた。何者かが顔を覗き込んできている。私に話しかけてきた彼女は身長は僕と同じくらいだが幼く見えた。髪は金色で白を基調とした金色が入ったローブを着ていた。しかしベルトや服の素材などは高級そうには見えない。杖を持っているし聖職者なのだろうか。
「えっと、こんにちは。」
僕は言葉に迷い、あきらかに状況にそぐわない返事をしてしまった。
「こんなところで何してるんですか?」
「お昼寝ならスライムいるし危ないですよ。」
たしかに辺りを見渡すと何もない平原のようだ。少し遠くにはスライムがプルプルしている。
「えっと冒険かな?」
「冒険ですか!実は私も今日冒険者になったばかりで、わくわくしますよね!もしよかったら一緒にどうですか?」
「おっとその前に、私の名前は『マリ』聖職者をやってるんですよ。」
「僕の名前は......」
あれ、なんだっけ僕の名前。すると、目の前に画面が現れる。
ネーム:アレン
職業 :不明
レベル:1
そうか、この世界での僕の名前はアレンというのか。そんなことを考えた途端に自分が異世界にいるということをしだいに実感した。
「アレン」
「いい名前だね! よろしく! アレン。」
これから獲得経験値5倍のそこそこチートライフがれると思ったら、少し心が躍った。
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「強い......」
この世界バランス調整絶対ミスってるだろって感じの強さをしたスライムに最初は少し苦戦したが難なく最初の街に着いた。その頃には、マリのレベルは7僕のレベルは28になっていため、スキルポイントを体力と剣に振った僕はかなりの剣撃を覚え、町を襲ってきたデカいイノシシみたいなやつを3連撃で難なく倒した。
「いやーすごいね」
マリは言った。
「才能がある人って羨ましいなあ。」
「期待してるよ、アレン」
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イノシシみたいなやつを3発で倒したとして、この町ではちょっとした英雄となっていた。防具を一つも持っていなかった僕に町の人はタダで川の防具一式をくれた。これだよこれこれ。僕が思い描いた最高のスタートじゃないか。僕はこれから起こることも知らずに、呑気にそんなことを考えていた。
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