第2冊 きらきらひかる(江國香織)
大分、昔に書かれた小説ですが、今読んでも、全然古びて感じないところが、
江國ワールドのすごいところです。(もちろん言葉のチョイスにしっかりと平成初期を感じさせはします。たとえば『ホモ』とか。今は差別用語になる……使わない言葉がたくさん出てきます)
男性しか、というより恋人の紺くんしか愛せない睦月(医師をしている)と
睦月の妻である、精神病ぎりぎり一歩手前ぐらいアルコールにのめりこみ、癇癪を起す笑子と
大学生の、いろんな意味でいい性格をしている紺くん
そして、常識的すぎるぐらい常識的な二人の両親に
ちょっと奇妙だけどおかしみのある睦月の同僚たちや笑子の元恋人
彼ら彼女らが織りなす人間模様や 会話 いろんな小さな事件を眺めていると
まるで小説を読んでいるというより、素敵な音楽を聴いているような気分になってきます。
同時に、煌びやかな舞台袖で きらきらひかる 演奏者たちを見ているような……
私にとってはドキドキさせられる 知らない世界を教えてくれる そんな本です。
物語の内容にはあえて触れません。あらすじを書いてしまうと陳腐になってしまうと思います。
言葉選びが独特なので読む人を選ぶかもしれませんが、ここでこんな表現をするんだ、と、物書きのはしくれとして真似したくてもできない言い回しも沢山出てきます。
ところで……余談ですが、裏表紙をみたら、定価:本体400円(税別)とありました。当時、文庫ならこんな素敵な本をそんなに手軽に摂取できたなんて、とても素晴らしいなあ、あっぱれだなあと思います。
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