今日もいつも通りです。 〜影太君と光輝君サイドより〜

バナナ男さん

(プロローグ)

「ねぇねぇ、あの子でしょ?転校してきた子。」


「小さいしガリガリだし……なんか骸骨みたい!気持ち悪い〜。」


「それに皮膚もボロボロで気持ち悪くない?所々膿も出てるし、最悪〜。

あれ、病気なら、もしかして伝染るんじゃ……?」


ヒソヒソと教室内で話しているのは、いわゆるカースト上位の同級生達で、その視線の先には一人の小さな男の子が座っていた。


小学生とは思えない小さくて細い体に、ボサボサの髪の毛。

洋服もヨレヨレで多分洗ってないのか、ちょっと離れた所までムッとする匂いが漂ってくるし、見えている皮膚はボロボロで所々膿も出ているせいで、その匂いもプラスされている様だ。

鼻を摘んで笑い合う同級生達から視線を逸らした後、俺はソイツの事をジッ……と観察した。


<日野 光輝(ひの こうき)>


キラキラと輝く様な名前のソイツは、突然この小学校に転校してきた転校生だ。


五年生という中途半端な時期に転校してきた日野は、その見た目のインパクトから、初日からクラスメイト全員から距離を置かれていた。

そしてそれは先生達も同じで、日野はいつも一人でいる姿しか見たことがない。

ちなみに俺はというと……日野の事は初日からずっと気になっていた。

何故なら────……。


俺は、固まってまだヒソヒソしている同級生たちを押しのけ、ズンズンと日野が座っている机へと向かっていく。

近づいてくる俺に気づき、震える日野の前に立つと、俺はビシッ!と勢いよく指を差した。


「お前を今日から俺の配下にしてやる!

ちょっと外見がガイコツっぽいから、死者を操る不死の騎士団団長に任命してやろう。

よ〜し!正義のヒーロー達をぶっ飛ばすぞ────!!」


うおぉぉぉぉ!!!と叫んで飛び上がる俺を、キョトンとした顔で見上げる日野の顔は、今でも覚えている。


これが俺、<黒井 影太(くろい えいた)>と、日野の……初めての出会いってヤツだ。

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