答えより先に、疑問が面白い
- ★★★ Excellent!!!
主人公は、帰宅部の高校生・四宮。彼が“今年も”野球部の二階堂に呼び出されて引き受けるのは、姪っ子・歩美ちゃんの夏休みの宿題――テーマはなんと坂本龍馬暗殺。
ここから先が面白いのが、歩美ちゃんの着眼点が妙に鋭いこと。「暗殺されたのに歴史が大きく変わってないなら、じゃあ“なぜ殺されたの?”」という素朴で本質的な疑問が、作中の“捜査会議”をぐいぐい前に進めます。
“答え”を断定するタイプの作品ではなく、考える楽しさと、歴史の影にあるドラマを味わわせてくれるタイプ。
知的で、軽やかで、少しだけビターな一話です。続きを追いたくなるはず。